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AIエンジニアの研修受講を検討しているが、どの研修を受講すべきかわからない
AIエンジニアの研修について、どう選べばよいか知りたい
AIエンジニアのおすすめ研修や選び方のポイントについて解説します。
- AIエンジニアの研修とは
- AIエンジニア研修を選ぶポイント
- AIエンジニア育成のおすすめの研修
2024年最新の動向を紹介しますので、DX化の推進やAIエンジニアの育成に力を入れたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
AIエンジニア 2つの定義
人工知能を活用するAIエンジニアには、大きく分けて二つの定義が存在します。
- AIのAPIを利用してシステム・プロダクト開発を行うエンジニア
- AIモデルそのものを開発するエンジニア
それぞれで研修の対象者や、スキルに違いがあるため、それぞれどのようなものか、次で解説します。
定義1: AIのAPIを利用してシステム・プロダクト開発を行うエンジニア
AIのAPIを利用してシステム・プロダクト開発を行うエンジニアは、APIを利用して既存のAI技術をシステムやプロダクトに組み込んで開発を行うエンジニアです。
たとえば、Microsoft AzureやChatGPTのような技術を利用して、独自のチャットボットやデータ分析ツールを構築することが挙げられます。
これらのエンジニアは、PythonやR言語などのプログラミング言語に精通しており、データサイエンスとデジタルリテラシーの基礎を持っていることが必要です。
定義2: AIモデルそのものを開発するエンジニア
AIモデルをゼロから開発するエンジニアは、深層学習(Deep Learning)や機械学習(Machine Learning)の知識を用いて、新しいAIアルゴリズムを作り、AI学習を活用したソリューションの提供や、既存システムの改善などまで行うエンジニアです。
AIモデルを開発するためには、AIを活用して実践的な問題を解決できる能力に加え、AIモデル開発のためのプログラミングスキルや、データ解析能力が求められます。
AIエンジニア研修とは
AIエンジニア研修は、将来のAI専門家を育成するための専門的な教育プログラムです。プログラミングスキルはもちろん、ディープラーニングや、機械学習、データ分析などの具体的な技術を学び、実際の成果物を作り上げることを目指します。
目的
AIエンジニア研修は、AI技術の基礎から実践的なスキルと即戦力となる知識の習得に重点を置き、AIソリューションを企業やプロジェクトに適用できるようにすることです。
また、AI分野は日々進化しているため、最新の技術動向や活用事例に触れ、最新のスキルを身に付けることも研修の重要な目的の一つです。
AIエンジニア研修を通じて、AI技術を応用できる人材を育て、企業のDX推進や業務改善に貢献することが期待されています。
実践的なカリキュラム
研修プログラムは、ハンズオンやライブウェビナーを通じて実践的な経験を提供します。
受講者は、実際のデータを用いてスクレイピングやデータ分析を行うなど、現実でも活用されるような実践的な学びが可能です。そのため、理論だけでなく、実際の問題解決能力も養えます。
AIエンジニアとしてのキャリアを積むためには、知識に加え実践で役立つ総合的なスキルが重要です。
主な内容
AIエンジニア研修のカリキュラムは、大きく二つの分野に分けられます。それぞれの分野で求められるスキルセットと学習内容が異なり、具体的な業務への応用が期待されます。
AIのAPIをシステムに組み込むエンジニア
AIのAPIをシステムに組み込むエンジニアの研修内容としては、PythonやR言語などの一般的なプログラミング言語の習得や、APIの実装方法やデジタルリテラシーを強化するプログラムが中心です。
たとえば、Microsoft AzureやChatGPT、copilotなどのAPIを使用して、チャットボットやカスタマーサービス向けの応答システムを構築する場合があります。
プログラム内での演習やハンズオンセッションを通じて、実際にAPIを活用したアプリケーションの開発を行います。
AIモデルそのものを開発するエンジニア
AIモデルをゼロから開発することに特化したプログラムが中心です。ディープラーニングや機械学習の基本から応用までを学び、新しいアルゴリズムの設計やデータ分析技術の習得に重点を置いています。
研修ではデータセットの取り扱い、モデルの訓練、評価手法まで扱います。
研修プログラムの選び方
AIエンジニアを目指す際、適切な研修プログラムを選ぶことが、キャリア形成において非常に重要です。
目的に応じたプログラムの選定
研修プログラムを選ぶ際には、学ぶ目的に合致したものかどうかを確認しましょう。
たとえば、既存のAI技術を活用してシステムを構築したい場合は、APIの統合やプログラム言語の実践的な使用方法にフォーカスした研修が適していますが、機械学習やディープラーニングについての理解は必須ではありません。
一方で、AIモデルを一から開発することに興味があるなら、機械学習やディープラーニングに重点をおいたプログラムを選ぶべきです。
プログラムの種類と特徴
AIエンジニア研修は、技術を活用する研修と、理論を学ぶ研修に分けられます。
技術を活用する研修では、APIの利用やプログラミングスキルに重点をおいています。Python、R言語、Microsoft Azureなどを使用して、即戦力として活躍できるスキルを身につけることが主な目的です。
ハンズオンセッションを使った研修も多く、具体的なプロジェクトを通じて学習が進められます。
近年では、会場でなくオンラインの受講ができる講座も豊富です。
理論を学ぶ研修では、機械学習ライブラリやディープラーニングの理論を深く掘り下げることに焦点を当てた研修が中心です。
複雑な数学的手法やアルゴリズムの開発、データ分析技術がカリキュラムに含まれています。
これらの研修はeラーニングプラットフォームでいつでも受講できるため、復習にも役立ちます。
より専門的な知識と技術が求められ、実務での応用だけでなく、新しい技術の創出にも貢献できます。データサイエンティストやAI研究者を目指す受講者におすすめです。
講師や教材の質の確認
AIエンジニア研修を選ぶ際には、講師の資格や教材の質が非常に重要です。特に、研修の対象となる分野によって、講師の必要な経験やスキルが異なる点に注意が必要です。
AIのAPIをシステムに組み込むエンジニア
この分野を対象者とする研修では、PythonやR言語などのプログラミング言語に精通しており、APIの統合と実装に関する深い理解を有していることが重要です。
講師がAIプログラミング(AIそのものの開発)の実践経験を持っていなくても教えられます。
Microsoft AzureやChatGPTなど、特定のプラットフォームを使用する場合、その技術に関する詳細な知識が求められ、実際のコード例やケーススタディが豊富に学べるかどうかが重要です。
AIモデルそのものを開発するエンジニア
こちらを対象者とする研修では、講師のAIプログラミングにおける実践経験が重要です。
ディープラーニングや機械学習の分野について、回帰分析など専門知識を持っているだけではなく、プロジェクト経験がある講師から学ぶことは、実践の場でも役立つ知識を身につけられます。
また、講師は最新の研究や手法に精通しており、それを教材に反映させることも重要です。
理論だけでなく実際のデータセットを用いた実践的な演習が組み込まれ、学習内容が直接的な技術向上につながるように設計されていることが求められます。
AIエンジニア育成におすすめの研修
AIエンジニアの研修にはレベルやカリキュラムに違いがあるため、学習内容についてよく確認することが大切です。ここでは、AIエンジニア育成におすすめの研修を紹介します。
iLect/NABLAS株式会社
NABLAS株式会社のiLectは「業務課題を解決出来るようになる」を掲げ、実践的なAI技術を学べる人材育成講座です。
【特徴】
- 業種やレベルにあわせ、IT基礎から、機械学習、ディープラーニング、AIエンジニアに向けたソフトウェア開発まで講座内容をカスタマイズ
- サポートを受けながら、仮想プロジェクトを立ち上げ・実践ができる
【おすすめポイント】
- 受講方式はオンラインで、Webブラウザ上からアクセス可能なGPU環境を利用できるため、事前の環境構築は不要
- 国内最高水準の講師陣、東京大学から正式にライセンスを受けている教育プログラム
参照:NABLAS株式会社
AI研修 ディープラーニング研修/IT研修/日本ヒューレット・パッカード合同会社
日本ヒューレット・パッカード合同会社が提供するAI研修 ディープラーニング研修はディープラーニングについて、基礎から応用まで学べることが特徴です。
【特徴】
- AI、機械学習、ディープラーニングの最新のイノベーションをカバー
- 基礎から応用まで幅広いレベルの研修が準備されており、段階的なスキルアップが可能
- 大半の研修は対面・オンライン両方を選択できる
- 数日かけて行う研修が多い
【おすすめポイント】
- ディープラーニングや機械学習について、AIエンジニア向けの専門的な知識が学べる
- 「ディープラーニング入門」など、基礎的な知識が学習できる研修も扱っている
- 内容によって細かく研修が分かれているため、必要な研修だけを受講できる。おすすめの受講順も提示されているため便利
AIプロフェッショナル人材育成コース/株式会社VOST
株式会社VOSTの行うAIプロフェッショナル人材育成コースは、最速でAIプログラミングのプロになるための講座を提供しています。
【特徴】
- 対面・オンライン受講を選択可能
- 実務に即した課題を基にトレーニング
- 初学でも短期間でAIプログラミングについて学習可能
【おすすめポイント】
- 短期集中で、Pythonの基礎からアプリケーションの開発、AIモデルの開発まで一気通貫で学べる
- AIの開発スキルを用いて業務上の課題を解決できるスキルを習得できる
- 600ページ以上あるテキストを配布
- 受講者10,000人以上で研修実績が豊富
- 満足度98.8%の実績があり、ついていけるか不安な人も安心して受講できる
参照:株式会社VOST
NECアカデミー for AI オープンコース/NECビジネスインテリジェンス
NECビジネスインテリジェンスは、ITサービスや社会インフラ事業を手がける会社で、NECアカデミー for AI オープンコースは、AI人材に必要な知識を豊富なカリキュラムから選んで習得できるコースです。
【特徴】
- 数時間の研修から、AI人材として必要なベーススキルを20日間の短期集中で身につけるブートキャンププログラムまで、幅広い講座を提供
- ディープラーニングなどについて学ぶデータサイエンス系の講座と、システム実装に特化したデータエンジニア系の講座がある
【おすすめポイント】
- テーマ別に非常に細かく講座が分かれているため、必要なものだけを選ぶことができる
- おすすめ受講順(フロー)が提示されているため、育成計画を立てやすい
- G検定対策講座など資格取得も目指せる
- 「オープンコース」だけでなく、1年かけてAI人材育成を目指す「入学コース」も
現場ですぐに活かせる生きた教材なら「AI STUDIO」!
「たくさんの講座の中から必要なものを選び抜くのが大変」「あまり長い研修期間はとれないので、効率よく即戦力をつけさせたい」など、研修選びにお悩みの方も多いと思います。
現場ですぐに活用できる研修をお探しであれば、「AI STUDIO」の導入をぜひご検討ください。
AIを組み込んだシステム開発を行うエンジニア、AIモデルそのものを作るエンジニア、それぞれに対応できる研修が用意されています。
AIを活用したシステム開発を目指す方には「AI STUDIO for 理系」
「AI STUDIO for 理系」では、APIを使ったチャットボット作成やレコメンデーションアルゴリズムを使った推薦技術など、AIを組み込んだシステム開発を効果的に学習できます。
含まれるカリキュラム(一部抜粋)
- フロントエンド開発基礎①(HTML,CSS,JavaScript)
- チャットボット作成と機能拡張
- 疑似ツイートを使ったフォロワー分析
- レコメンデーションアルゴリズムを使って推薦技術を学ぼう
- LLMを組み込んだファイル検索を開発しよう
- バックエンド開発基礎
AIモデルそのものの開発を目指す方には「AI STUDIO for エキスパート」
「AI STUDIO for エキスパート」では、OpenCVを利用した顔検知や、強化学習による教師なし学習モデルの作成など、AIそのものを開発することについて学びを深められます。
含まれるカリキュラム(一部抜粋)
- 手書き文字認識(MNIST)で学ぶTensorFlowとディープラーニングの流れ
- OpenCVを利用したカスケード分類器による顔検知
- 形態素解析による文章解析
- 転移学習を利用した画像分類モデルの作成
- 強化学習による教師なし学習モデルの作成
- ファインチューニングによる文章分類モデルの作成(BERT)
AI STUDIOは必要な教材(ブロック)だけを選択して組み合わせることができます。そのため、目的に合わせた独自のカリキュラムを作成することが可能です。
また、初期導入費が不要のセミナーも開催できますので、エンジニア向けのAI研修を自社で導入したい方は受講を検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
エンジニア向けのAI研修では、より専門的な知識に加え、現場で活用できるよう実践的な学びも求められています。
AIエンジニアはAPIを使いAIを活用してシステム開発を行うエンジニアと、AIそのものを開発するエンジニアでは、求められる知識に違いがあるため、どちらが目的に合致しているのか確認して、研修を受けることが大切です。
AIエンジニアの研修を探す際の参考にしてください。