CROの概要と要点|コンバージョン率最適化

CRO(コンバージョン率の最適化)とは、来訪した訪問者のコンバージョンに至る率を高めるための施策を指す言葉です。

ウェブサイトの成果というと、SEOやPPC(Pay Per Click : Web広告)による集客に対して関心が集まりがちです。

一方で、サイトに来た人々に対して、適切な接客を行い、購入や問合せなど、コンバージョンする確立を高めることも重要です。

特に、離脱率が高いサイトやコンバージョン率が低いサイトでは、初歩的なコンバージョン改善施策を行うことで、集客施策を強化することなく、全体のコンバージョン数を増やすことができる場合があります。


コンバージョン率最適化の施策例

「ランディングページのクリエイティブや文言を改善し離脱率を下げる」
「トップページやコンテンツページからコンバージョンに至る経路をわかりやすくする設ける」
「コンバージョン前に訪問者が確認したい内容をコンテンツとして掲載する」
「入力しやすいフォームに改善する」
「サイトの表示速度を上げるなどのサイト内部の改善を行う」


マーケティングファネル: CROの前提知識

マーケティング・ファネルとは

マーケティングのフレームワークとして考えられる「マーケティング・ファネル」。KPI を達成するためのプロセスにも、ビジネスモデルごとに様々なアプローチが存在します。

マーケティング・ファネルはなぜ必要なのか?近年話題に上がるデータ解析の前提として、マーケティング・ファネルについて、ビジネスモデルごとの特徴を取り上げました。


ファネルとは

ファネルは、「漏斗」という日本語を指す言葉です。逆三角形、すり鉢状の形をした器具のことを指します。

消費者の購入までの意識遷移に当てはめ、図式化したものが、マーケティング業界でいうところの「ファネル」なのです。

消費者の意識が、購入に近づけば近づくほどその人数は少なくなっていくため、消費者の購買フェーズとその人数を図式化したものが、ちょうどファネル(漏斗)の形になるのです。


Top > Middle > Bottom : ファネルの呼称



TOFU ( Top of Funnel )  

  • 問題と解決策を知らせる必要のある見込み客を指します。

MOFU ( Middle of Funnel )

  • 問題と解決策を知っていて、リード顧客を指します。

BOFU (Bottom of Funnel)

  • 情報に基づいた購入決定を下せる顧客を指します。

B2C Funnel

Purchase Funnel :  

AIDA :

購入ファネルとして、良く取り上げられるのが、AIDAファネルです。

AAwarenessTOFU
IInterestMOFU
DDesireMOFU
AActionBOFU

Awareness:

  • バナー広告、メルマガ、SNS拡散、被リンクからの誘導で注目してもらう。

Interest:

  •  ユーザーニーズにあった商品選定、商品説明の分かり易さ、ユーザビリティ、サイトデザインなどの工夫で興味を惹きつける。

Desire:

  • 「これ役に立ちそう」「儲かるツールだね」と感じ、レビューや商品詳細ページを見る。

Action:

  • 問い合わせをする、メルマガを購読する、アフィリエイト商品を購入する、SNSで拡散する、その商品をブログで紹介する。

Buying Funnel


ビジネス・ブランドが消費者にアプローチをかける

  • Awareness:   顧客が当該製品についてどのくらい知っており、購入や利用をしようと思っているかをいう。
  • Value: 顧客が認知を得た商品から得る価値とはなにか知る、消費者・お客さんがビジネス・ブランドにアプローチをする
  • Purchase: 顧客が商品をお店に行くかオンラインで買う
  • Retention: 顧客がリピート客になる、お客さんがビジネス・ブランドを他の消費者に広める
  • Advocacy: 顧客が口コミで知り合いに商品の事を広める

eCommerce Funnel:

  • Views an ad or content and takes action on it (click or search)
  • Website Visit
  • Product Listing Page Visit
  • Product Page Visit
  • Shopping Cart
  • Transaction Complete

B2B Funnel

Lead > MQL > SAL > SQL > Closed


コンバージョン率の最適化(CRO)の要点 : 指標から始めること

直帰率・bounce rate

直帰しているページやトラフィックのソースをしる事でユーザーが何故すぐ直帰しているのか、どうすれば直帰しないようにするのかを検証するための指数です。


ランディング数 ・ Landing page traffic

サイトの訪問者がどのページが最初に入っているのかを知るために検証すべきデータ。訪問者とビジネスコンテンツの最初の接点と言う意味では次のアクションにつながるユーザーの判断を決める大事なポイントです。


Unique Visitors

サイト訪問者やマーケティングのチャネル・ソースでどのようなトラフィック量があるのかを知るのも大事です。また、コンバージョンが高いところにトラフィック量が少ないとマーケターが起こすアクションや施策も違ってきます。


Conversions : ゴール・成果はなにか?

ビジネスの時期や優先している戦略しだいではデジタルマーケティングの成果は売上ではなく、リード獲得や資料請求などの数字がゴールの目標になる事もあります。従って、それを把握した上でデジタルマーケティングのCROを進めると同時に何に貢献するのかを理解するのはとても大事です。


Geo / Demographic Data

ビジネスによって、地域やビジネスのターゲットオーディエンスが異なります。CROの施策を打つ上でのポイントに、「テストでうまく結果を残したユーザーがターゲットとする地域・オーディエンスにリーチできているかどうか」ということがあります。最近では、パーソナライズされた施策にリアルタイムで得たデータを活用して、A/Bテストの内容をリッチにする手法もあります。


Hesitation Data

コンバージョンしているしている人とそうでない人がどこでつまずいているのか

  • イベントデータが良い
  • かごで滞在時間が長い
  • クリックしてないフォームがあるから先に進めない
  • 商品ページがわかりにくいから先に進まない
  • ヒートマップ + セグメンテーション
  • オンページ・サーベイ

コンバージョン率の最適化 : 考え方

Landing page optimization

Web サイト訪問者が最初に見るコンテンツを改善するのは CR 大手の基本な手法です。 Web 解析ツールを使い、どのページに人が入り、どのようにサイト内を動いているかを分析して、ウェブページをA/Bテストします。

サイト訪問者が逃げない、再訪して商品を買う魅力のあるランディングページに最適化していく取り組みをLPOと呼びます。


Content or CTA(コール・トゥー・アクション)

CTA を改善するにあたって色んな所をテストできると思います。例として、 Email subjectをテストしてか開封率の高いコピーを使ったり、顧客にしてほしいアクションとしてボタンのコピーやイメージをテストして成果に貢献できる物に変えていく事をテストします。


Creative optimization

企業のウェブサイトに訪問したユーザの印象を引く大事な要素としてイメージ・クリエイティブがあります。クリエイティブ担当の方が用意するイメージやデザインがちゃんとビジネスの成果に貢献できるようにテストする事もCRO戦略には欠かせないです。


Form optimization

ウェブ上で情報を記入しないと次のステップにいけないのはECサイトでは当たり前です。ECサイトでなくともユーザーからちゃんと入力された情報を得ると言う意味ではとても大事なウェブサイト機能です。

多くのかご落ちの原因として、フォーム入力がユーザーがサイト目的達成までの摩擦となるケースが少なくありません。ちゃんと機能するサイト、ユーザーに入力の手間が掛からないようなデザインでFormをテストするのはとても大事です。


Conversion step optimization

よくCRO戦略で検証されるポイントが、カゴ落ちの改善・カートのステップ改善があります。ユーザーがコンバージョンされるポイントまで、スムーズにステップを踏めるように改善するポイントとして注目するCRO施策です。


Technical improvements

ありがちなのが、まったくウェブサイトのデザイン面では問題のない内容だとしても、ページが上がってくるまでに長い時間が掛かったり、エラーが起きたら意味がありません。

このようなテクニカル・システムから見たユーザーのエンゲージメントを高めると言った施策もCRO戦略では大事です。


A/Bテストの具体的施策

テストの良し悪しを考える基準

A/Bテスト:

異なる 2 つのデザインを比較テストする方法です。A/B テストは強力でありながらコンセプトと設計がシンプルなため、広く使用されているテスト手法です。

このテストでは追跡される変数の数が少なく抑えられるため、大量のトラフィックを必要とせず、信頼できるデータを非常に素早く提供できます。このため 1 日の訪問者数が少ないサイトでは非常に役立ちます。


Multivariate (多変量テスト):   

多変量テストの方が比較する変数の数が多く、これらの変数の相互作用について、より多くの情報が明らかになります。A/B テストと同様、ページに対するトラフィックはデザインの各バージョンに振り分けられます。

多変量テストの目的は、デザインの組み合わせごとに最終的な目標に対する有効性を測定することです。


Split URL:  

分割テストは、異なるURLでホストされているWebサイトの複数のバージョンをテストしています。あなたのウェブサイトのトラフィックは、どのバージョンが勝つかを決定するために測定された変化と変換の間で分けられます。

分割URLテストとA / Bテストの主な違いは、分割テストの場合、バリエーションが異なるURLでホストされることです。


Personalization:

ネットの普及とともにデータを活用して、利用者一人ひとりに適した情報を提供することが可能になりました。これを「パーソナライゼーション」と呼びます。

従来はメールやWebサイトに掲載する情報の最適化に活用されてきましたが、AIとIoTの発達により最終製品まで顧客一人ひとりに最適化する企業が現れています。


CROのプロセス

CRO自体を最適化することは、多くの場合、テストと同程度に重要です。どこにエネルギーを投資するかを優先することは、ビジネスにとってより重要なページを強調することによって、より良い収益をもたらします。

これらのCROプロセスを改善業務を担当する方やチームに導入すると効率の高いCRO戦略が運用でき、もっと高い成果を得ると思います。


PIE Score:

どのページをどの順序でテストするかに優先順位を付けるには

  • 潜在的
  • 重要的
  • 容易さ

という3つの基準を考慮する必要があります。


Potential:

ページをどの程度改善できますか?まだ改善の余地がないページを見つけることはできていませんが、一度にすべての場所でテストすることはできず、最悪のパフォーマーを優先させる必要があります。

これには、Web分析データ、顧客データ、およびユーザーシナリオの専門家によるヒューリスティック分析を考慮に入れる必要があります。


Importance:

ページへのトラフィックはどのくらい重要ですか。あなたの最も重要なページは最も高いボリュームと最もコストのかかるページです。

掲載結果がひどいページを特定したかもしれませんが、大量のトラフィックがない場合は、優先度をテストしていません。


Ease:  

テストはページまたはテンプレートに実装するのがどれくらい複雑になりますか?最後に考慮しなければならないのは、テストがページ上で実行されるのに要する難易度です。

これには、技術的な実装や組織的または政治的な障壁が含まれます。同じ収益に投資するのに必要な時間とリソースが少なければ少ないほどよいのです。

これには技術的および「政治的」な容易さの両方が含まれます。技術的に簡単なページには、多くの利害関係者や既得権があり、それが障壁となる可能性があります。


PXL:

 このフレームワークには、次の3つの利点があります。

  • あらゆる「潜在的」または「影響」評価をより客観的にする
  • データに基づく文化を育む
  • 「実装のしやすさ」評価をより客観的にする

PXLモデルは、全員にデータを持ち込むように求めます。

  • ユーザーテストで発見された問題に対処しているか?
  • 質的なフィードバック(調査、世論調査、インタビュー)を通して発見された問題に対処しているか?
  • 仮説は、マウス追跡ヒートマップまたはアイトラッキングによって支持されているか?
  • デジタル分析によって見つけられた洞察に対処しているか?

ICE:

ICEスコアは、個々のアイデアに優先順位を付けるための完璧なシステムになることを目的としていません。それは実際には相対的な優先順位付けのシステムです。

目標は、スコアを微調整しようとしすぎることに惑わされないようにすることです。 ICEスコアを最低限実行可能な優先順位付けフレームワークと考えてください。客観的には完璧ではありませんが、仕事を完了するのに十分なほど良いです。

Impact (影響):

このテストはどの程度影響があると思いますか。

Confidence (自信):

このテストが私の仮説を証明するということをどの程度確信できますか?

Ease(使いやすさ):

このテストの開始はどのくらい簡単にできますか?

これらの各基準は1〜10の範囲で採点され、平均値がICEスコアとして表示されます。


必要なナレッジ・リソース

Creative:

クリエィティブを統括するには、かなり総合的なスキルが必要になります。構想力,企画力,手回し力,指示力,マーケティング力,キャスティング力,人脈

UX (User Experience):

Copy writing:

サイトや広告に使用するテキストコンテンツ・キャッチコピーを作る人やスキル

Web 開発 (フロントエンド):

CROやA/Bテストを実行するにあたって、サイトやA/Bテストがウェブサイトの機能を壊さないために、テクニカル観点で実装できるナレッジはとても貴重です。

Analyst:

ウェブ解析や仮説を立てるまでの支援で使用するデーターを分析できるスキルをもってる人は、CRO・デジタルマーケティングでは貴重な人材です。

Product / Project manager :


コンバージョン率の最適化(CRO) ツール

  • Optimizely / VWO / Google Optimize : A/B Testing Tools
  • Google Analytics:  ウェブ解析ツール
  • HotJar : ヒートマップツール
  • LiveRamp :  オフラインのCRMデータを、オンラインのデジタルマーケティングの運営に役立たせることができます。

この記事を書いた人

曽志崎 寛人
合同会社Submarine

音声ポッドキャストの制作サービス支援 「PROPO.FM」を企画・運営。2012年より外資企業でシステム開発でプロジェクト管理の業務経験を積み、2016年よりベンチャー企業でWebメディアの企画・立ち上げを経験。2018年より合同会社Submarineを設立。現在は、ポッドキャスト制作・Webクリエイティブ・デジタル施策のサービスを展開。

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