マーケとデータ.com / 編集部

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営業データを利用する上で必要とされるデータ戦略「4つのV」

Volume

ボリューム指標とは、リード数、商談数、インプレッション、サイト訪問者数、クリック、ダウンロード、メール開封など、ECサイトや自社ウェブサイト、ウェブ広告やダイレクトメールなどから得られる情報のことです。マーケティングや営業活動のプロセスで把握できるデータです。

Conversion

コンバージョン指数とは、ボリューム指数をより細分化したデータです。例えば、リードのうちの何パーセントが有効リードになるか、更に有効リードのうち何%がMQLになったのかといった比率のことを指します。他にも、問い合わせからどれくらいが商談につながったのか(商談化率)や、受注につながったのか(受注率)なども算出することができます。コンバージョン指数でより具体的な収益モデルを持つことはとても重要です。

Velocity

ベロシティ指標は様々なプロセスの部分にどれだけの時間がかかっているかを示します。例えば、各営業ステージで費やされた平均時間、リードから受注までにかかる時間、MQLがSQLになるまでの時間、顧客から問い合わせが来てから最初の営業担当者が対応するまでの時間などがそれに当たります。ベロシティ指標をクリアにすることで、時間的コスト削減のために何ができるのかが明確になります。

Value

バリュー指標は、実際の利益を示すもので、ドル、ユーロ、円など具体的な金額として表現されることが多いです。これらは、マーケティング投資収益率(ROI)をはじめとして、投資金額に対してどれくらいリターンを生み出しているのか、SQL(営業の有効リード)の価値、商談を得るのにかかったコストと実利益を比較するのに役立ちます。

事業者の多くが営業データを可視化するための構造の設計が最適ではない

営業データを有益に使うためには、データを使ってどのようなゴールを達成したいのかという「目的」を定義し、そのためのデータ運用の設計が必要です。しかし実際はツールを利用してデータを貯めてはいるものの、必要なデータの精査と各データの連携が取れておらず、有効活用まで至っていないケースが大半です。

具体的にどのようなデータを、何のために貯め、どのように活用するのかまで落とし込めていないため、重要なデータが見逃されてしまったり、分析のやり方が不十分のまま進んでいる場合もあります。データを貯めることだけを重要視するのではなく、その先を具体的に見据えてデータを活用する構造まで設計することが必要です。

リーダーシップとリソース課題

データドリブンな営業組織構築へのリーダーシップのギャップ

営業データを有効活用できていない組織の共通課題として、経営陣やマネージャーたちのデータに対する意識の低さがあります。経営層や営業マネージャー、営業担当者などレイヤーごとに営業データの定義・理解が統一されておらず、営業やサービス提供を通じて取得できるデータをどう利用するか、リーダーが把握できずにデータ資産が活用しきれてない場合が多く存在します。

せっかくCRMやSFAなどを導入して社員の行動を見える化し、営業活動に利用しようとしても、実際にはデータだけを貯めて終わりで、そのデータを分析し、現場課題を具体化し、改善に活かすところまで実現できずに終わってしまいます。

CRMやSFAのデータを理解した専門家の人材不足

多くの企業は、適切なスキルを持った人材の確保に苦心しています。取るべき指標の入力項目の整備や、取得したデータの可視化を実現する人材が社内におらず、データ活用が進まないという課題を抱えています。

CRMやSFAの個別ツールの使用というテクニカルな面だけではなく、必要なデータの連携や、連携後のデータ活用のビジョンなど、データを活用までつなげる設計図を持っている人材不足も深刻です。また、業種や会社によって必要なデータも異なるため、企業の行なっているビジネスを理解した上でさらにデータ構造を設計し、CRMやSFAを運用できる人材となると、かなり限られてきてしまいます。

優先的な営業データを徹底活用する戦略的なツール利用

営業データを活用するためには、まず目的を設定することが大切です。営業上の課題とその優先度を整理し、「何を可視化することでどういった改善につなげるのか」というゴールを設定しましょう。可視化されたデータと関連する営業活動・アクションを具体化し、改善を実現するオペレーションを考えることが重要です。

次に、目的を達成するためのデータ運用を設計しましょう。「データ入力を徹底する」など、現場の意識を高めることも重要ですが、現場が営業活動を行うプロセスの一環として自然にデータを収集できるような工夫をすることも一つの方法です。

データ構造の設計も重要です。CRMやSFAなどのツールの運用設計を基礎にして、組織にあった形にカスタマイズすると良いでしょう。営業活動のデータの可視化にはどんなツールが最適なのか、使いやすいデータベースやダッシュボードは何かなど、具体的に運用の形をデザインすることが重要です。

Submarine がサポートできる3つのポイント

Submarine では、ビジネスに合ったツール要件の整理、導入後のデータ運用を実現するマーケティングプロセス整理のご支援が可能です。

  • 社内でDX化を進めなくてはならないのは理解しているものの、ビジネス要件にあった適切なツールが何かわからない
  • ツールは導入済みだが人材確保ができていない
  • 社内でECやマーケティングデータを利活用するためのコンサルティングをしてほしい

などのケースでも対応可能です。ビジネス視点からのECデータ活用要件整理とデータ分析技術の両方の充実を、同時に解決されたい方は、ぜひ一度ご相談下さい。

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