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BtoBマーケティングを取り巻く環境が日々進化する中、
避けて通れない要素となりつつある「データ活用」。
しかし、「データ」という言葉のイメージに引っ張られ、
どのデータを活用するかという議論に終始してしまい、成果に結びつかなかった・・・
という経験はありませんでしょうか?
本記事では、そのような傾向に一石を投じつつ、Submarineが考える成功のポイントについて具体例を交えてご紹介したいと思います。
この記事の目次
BtoBマーケティングデータ活用の落とし穴
もはやマーケティング戦略策定の中で必須となった「データ活用」という視点。しかし、多くのマーケターが「どんなデータを活用するか」に焦点を当て過ぎるという落とし穴に陥りがちです。
CRMデータ、Webサイトのトラフィック解析、広告の成果、SNSのエンゲージメント、さらにはサードパーティーからのデータと、選択肢は確かに無数にあります。
しかし、これらをただ集めて分析するだけでは、本質的な成功への道は開かれません。
大切なのは目的を見失わないこと
重要なのは、どのデータを選ぶかよりも、そもそも何を成し遂げたいのかという目的意識を持つことです。
データを活用する際の根本的な目標は、具体的な課題解決にあります。売り上げ向上や集客効率の改善はその一例ですが、本来の目的に対して最も効果的なデータ活用法を見極めることが、成功への鍵となります。
独自性と新規性の追求
目的に加えて強調したいのは、商品の独自性や新規性、そして施策のビジョンやコンセプトの大切さです。
これらはデータ活用の文脈では見落とされがちですが、市場での差別化を図り、本質的な価値を提供するためには不可欠です。データを用いて、自社の個性を際立たせ、付加価値を生み出す戦略こそが、真のマーケティングの成功を導く道と考えます。
BtoBマーケティングにおけるデータ活用の具体例
マーケティングにおけるデータの活用方法は、目的によって大きく異なります。
たとえば、集客の最大化、訪問者のエンゲージメント向上、見込み客の行動促進、あるいはリピーターへのアプローチ強化など、解決したい課題がそれぞれ存在するはずです。
目的に応じた施策選びとデータ活用が、戦略全体の成果を左右します。
以下では、Submarineが挙げる主要な課題カテゴリーごとのデータ活用アプローチを解説します。課題に応じた戦略立案の参考としてお役立てください。
1. リード獲得
検索ビッグデータの活用でマーケットの動向を読む
- ターゲットとなるキーワード群の検索ボリューム
- 競合他社のSEOランキング
- 自社の市場内ポジション
- コンテンツ品質の競合比較
KWTOOLなどの分析ツールを使えば、これらのデータを定量的に把握することができます。市場のニーズや競合との立ち位置を明確化し、戦略的な改善点を特定すれば、リソースを効率的に投下するための方針決定にも役立ちます。
メールマーケティングと広告配信データからコミュニケーション戦略を探る
- クリック率
- 反響の高いコンテンツの分析
顧客の反応を細かく分析することで、どのテーマやメッセージが最も響くかを把握し、メールキャンペーンや広告戦略の最適化に活かすことができます。顧客理解を一層深めるためにも重要な情報です。
2. リード育成
Webサイトのデータからインサイトを得る
- Webアクセス解析(GAデータ、ヒートマップデータ)
- 顧客転換へ導くコンテンツの特定
- CVページの滞在時間
- CVエリアの認知状況
- 営業ヒアリングデータ(CRM)
営業部門が得た顧客の声をCRMで共有して施策へ反映させることも、「データを共有して活用する」という意味ではデータ活用と言えます。これは、ビッグデータだけではない、地に足のついたデータ活用の一例です。
3. カスタマーエンゲージ・カスタマーサポート・リピート喚起
顧客ニーズの抽象化や関連ニーズの想起のヒントにする
- 購買情報などのトランザクションデータ
- 顧客情報のマスターデータ
これらをかけ合わせると、顧客ニーズの抽象化や関連ニーズの想起へと役立てることができます。
ポイントは、データだけでは新規ニーズは出てこない、という点です。
購買はあくまで結果であり、トランザクションへ導いた顧客の本質的なニーズはどこにあったのかを把握するためのヒントとして、マスターデータを活用します。
これらのデータをもとに顧客の課題感を詳細化・具体化し、対応が漏れている関連ニーズの検知へとつなげていくのです。
ニーズそのものを新規発掘するときには、ターゲット顧客を固定する。
新規顧客を発掘するときには、ニーズを固定し、あらたな顧客を探求する。
商品とターゲット、どちらの横展開を目的としているのかによって、トランザクションデータを固定して分析するのか、マスターデータを固定して分析するのかが変わってきます。
データ活用で成功するために
データ活用では、その本質がマーケティングにあるという点に立ち返ることが大切です。
まず、自社サービスや商品のマーケティングポジションの把握、その価値を的確に示す表現の探求を大前提に、施策の目的に合わせてデータ活用方針を決定していくことが求められます。
これらはデータ活用以前の問題です。
スタート前にあらかじめ意思決定しておかなければ、あっという間に膨大なデータの海に飲まれてしまい、どんな戦略でも成果につなげるのは難しいでしょう。
まずは自社のマーケティング課題の明確化と注力すべき施策の選定を行い、それからデータ活用指針を固めることを強くおすすめします。
もし具体的な戦略立案やデータ活用方法にお悩みの場合は、Submarineまでぜひご相談ください。