BtoB Webマーケティングの事例が知りたい。他社の戦略から学びたい。

既存のオフライン施策に頭打ちを感じている。

とりあえず自社のWebサイトはあるものの、そこからどうしたら良いかわからない…。

 

近年、BtoCだけでなくBtoBにおいてもWebマーケティングが主流になっています。しかし、具体的にどのような戦略でWebを活かせば良いのかわからず、迷っている方もいるかもしれません。この記事では、BtoBのWebマーケティング戦略立案に活かせる情報を提供しています。

  • BtoBがWebマーケティングに取り組むメリット
  • 具体的な施策
  • 成功事例10選
  • 事例を自社に活かすためのポイント

さらなる成果を目指すためにWebを有効活用したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

BtoBマーケのいろは.com / 編集部

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Webマーケティングの概要

Webマーケティングとは何か、BtoB領域でのWebマーケティングが重要な理由についてご説明します。また、デジタルマーケティングとの違いについても一緒に確認しておきましょう。

Webマーケティングとは

Webマーケティングは、インターネットを利用して製品やサービスを宣伝し、販売する一連の戦略と手法です。

2000年以降、インターネットの普及によって、顧客が気になる商品やサービスを購入前に比較・検討できるようになり、購買行動が大きく変化しました。

そういった変化に対応するため、企業側がWeb上で情報発信を行ったり接点を持ったりすることで、顧客の購買意欲を促進するようになったのです。

戦略的にWebマーケティングに取り組むことで、潜在顧客の掘り起こしや競合他社との差別化、オフラインだけでは実現できなかった成果の達成が期待できます。

BtoBでWebマーケティングが重要な理由

BtoB(企業間取引)とBtoC(対一般消費者)では、購買プロセスが異なります。

特徴 BtoB BtoC
対象 企業、ビジネス組織 一般消費者
意思決定 決裁権を持つ人物が複数関与 比較的短期で直感的
購買サイクル 長期間 短期間
関係構築 中長期的な関係が重要 短期的な影響が重要

一般的にBtoCよりもBtoBは認知の拡大が難しく、そもそもターゲット顧客にリーチして自社商品のことを知ってもらうまでのハードルが高い傾向にあります。

複雑で長期にわたるBtoBマーケティングにおいて、ターゲット顧客や決裁権者に効率的にアプローチし、商談の機会を創出する手段としてWebは非常に有用です。

たとえば、オウンドメディアやSNSを利用した広範な顧客層への認知度向上や、リスティング広告やディスプレイ広告を活用したターゲット顧客へのリーチなど、対面だけでは難しい成果も期待できるでしょう。

デジタルマーケティングとの違い

デジタルマーケティングは、Webマーケティングより広範な概念です。

Webマーケティングは、WebサイトやSNS、メールマガジンなどのオンライン媒体のみに焦点を当てたマーケティングです。

一方、デジタルマーケティングは、オンラインで収集した情報だけでなく、オフラインでの来店履歴なども含めたデジタルデータ全般を活用したマーケティングを指します。

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Webマーケティングの3つのメリット

ここでは、BtoBにおけるWebマーケティングの3つのメリットを順に解説します。

潜在層にも広くリーチできる

Webマーケティングの最大の利点は、潜在顧客層に広くリーチできることです。

従来のマーケティング手法では届きにくかった顧客層にも、Webを通じてアクセスできます。

  • 顧客が関心を持ちそうなコンテンツを配信する
  • ターゲットを絞った広告を出稿する
  • 顧客が検索しそうなキーワードにおいて、自社ページが上位表示されるようにする

認知獲得が難しいBtoBにおいても、特定のニーズや関心を持つ顧客に直接アプローチするチャンスが持てるのがメリットです。効率的な集客・リード獲得へとつなげられるでしょう。

業務効率化が期待できる

Webマーケティングは業務効率化にも大きく貢献します。

デジタルツールやマーケティングオートメーションを活用することで、従来手作業で行っていた作業を自動化し、時間とリソースを節約できます。例えば、リードナーチャリング(リード育成)目的のメールマガジン配信や、顧客のフェーズやニーズに合わせたコンテンツの紹介も、ツールで自動化すればマーケターはより戦略的なタスクに集中できるのです。

さらに、営業活動の効率化も見込めます。かつては営業担当者が直接顧客のもとへ出向いたり、展示会などの出展を通じてターゲットへ接触する必要がありましたが、今では顧客側がサイトを訪問して自ら情報収集してくれるため、インバウンドセールス化も可能なのです。

ホットリード(受注確度が高い見込み客)との商談のために必要な人材や時間を割り当てられるようにもなり、働き方改革の面でも重要です。

リード情報をデータとして収集できる

Webマーケティングでは、顧客やリードに関する貴重なデータを収集・分析できます。

Webサイトの訪問者行動、広告のクリック率、メールキャンペーンの反応率など、さまざまな指標を通じて顧客の嗜好や行動パターンを理解できるでしょう。

得られたデータはターゲティングに活かしたり、顧客のニーズに合わせたコンテンツや広告のカスタマイズに活かしたりすることで、コンバージョン率の向上も期待できるでしょう。

BtoB Webマーケティングの成功事例10選

ここからは、BtoB Webマーケティングの成功事例を10社ご紹介します。戦略立案の参考としてください。

①ライオン株式会社

ライオン株式会社

日用品を手がけるライオン株式会社。BtoB専用サイトがなかなか成果につながらないという課題がありました。

カタログ型のサイト構造がUXを損なっていると仮説を立て、目的別に商品検索ページを整備しました。

さらに商品詳細ページの掲載情報も必要最低限に絞ることで、問合せフォームへの誘導を強化。

結果、1ヶ月でフォーム到達率が1.5倍になり、問合せ件数は1.3倍をも達成しました。

ユーザーのニーズを汲み取り、適切に提案をする導線やコンテンツ設計を行う戦略が成功につながったのでしょう。

②コニカミノルタジャパン株式会社

コニカミノルタジャパン株式会社

プリンタなどオフィス向けの機器を販売するコニカミノルタ株式会社。
以前、「Dream Printerプロジェクト」と題して制作した映像がSNSやメディアで拡散され、ブランディングに成功したことでも知られています。

一方で、Webサイトの整備が後手に回っていることに課題感をおぼえ、改善に着手します。

アクセス解析だけでなくユーザー目線・企業目線も含めてサイトの課題を把握し、時間をかけてコンテンツを作り込んだ結果、創出案件数は昨年度対比158%増、創出案件金額は160%増となりました。

また、KGI/KPI達成に向けた計画立案・体制づくり、課題を早期発見するための仕組み作りも完成しました。

短期的な改善施策でなく、多面的な視点で本質的な課題改善に取り組んだことが成功のポイントといえるでしょう。

③株式会社ストライク

株式会社ストライク

M&Aの仲介、コンサルティングなどのサービス業を行う株式会社ストライク。

社会課題となっている後継者問題、日本経済のイノベーションの実現を課題として、M&Aの活用を検討する人たちが抱く疑問や不安に答え、M&Aと密接な法律、会計、税務などに関する専門分野の情報発信を行いました。

従来に比べると、M&Aの印象や社会的に求められる役割も大きく変化し、情報ニーズがさらに強まっています。

経営者やM&A担当者のインタビュー、上場企業のM&Aを網羅した「M&Aデータベース」(適時開示ベース)や大量保有報告書制度に基づく「大量保有データベース」、TOBに特化した「TOBプレミアム」のすべてを無料公開で行ったというのがポイントです。

④川崎重工業株式会社

川崎重工業株式会社

造船・輸送用機器を行い、日本を代表する三大重工業といわれる川崎重工業株式会社。

グローバルサイトの検索順位を上げるために、注目したのが「油圧機器」。数ある部門の中でもWeb経由でのリード獲得可能性が高く、グローバル顧客も多いという理由からです。潜在顧客対策を見据えてSEOの強化を行いました。

Webサイトリニューアルによって流入数の向上を実現しており、その後もWebサイト運用分析や改善サイクル支援を継続しています。

SEO支援会社に丸投げせず、事業関係者にも協力を得ながらキーワード戦略を設計したのが成功の鍵となりました。

⑤株式会社村田製作所

創業70年以上の老舗電気機器メーカーの株式会社村田製作所。

近年、すでに情報収集を済ませてからリードがコンタクトを取ってくるケースが増え、購買行動の変化を実感していたようです。

そこでマーケティングオートメーションツールの「Adobe Marketo Engage」を活用してナーチャリングに注力したところ、成果が上がり始めました。

マーケティングオートメーションをただのメール配信自動化のために使うのではなく、データ分析を行いながらアプローチの最適化に地道に取り組んだことが成功に繋がりました。

⑥キヤノンマーケティングジャパン株式会社

カメラやプリンタをはじめ、幅広い分野で活躍するキヤノンマーケティングジャパン株式会社。

営業担当が顧客を訪問するという従来の営業スタイルが主流でしたが、商品数増加により、営業の効率化が必須となりました。また、BtoCのWebサイトは充実していたものの、BtoBのサイトは力を入れていないという課題もありました。

伴走型デジタルマーケティングに時間をかけ、PDCAを必須と考えて運用を進めた結果、資料請求の導線を強化でき、PVは5~6倍に。問い合わせや資料請求も毎日届くようになり、あるメーカーの製品では全体の売上の25%程度をWebから取れるようになりました。

ステップメールや全体の俯瞰図の作成方法、事業のどこを伸ばしていくかなどのアドバイスを受けながら、ターゲット顧客に合わせた質の高いコンテンツの提供が成功の鍵であったことがわかります。

⑦株式会社ロジクエスト

配送代行・緊急便・国際輸送を行う株式会社ロジクエスト。かつて営業活動はオフラインが中心だったため、属人化の解消や効率化が課題でした。

そこで、MAツールを導入して見込み顧客情報を一元管理し、マーケティングと営業部門の連携を密に行うことに。見積もりフォームの入力など何らかのアクションがあったタイミングでアポイントの架電を入れるようにしたところ、アポ獲得が3倍以上に増加。アポからの成約件数も安定して伸びているとのことです。

インサイドセールスとマーケ部門の連携が、フィールドセールスの効率化に貢献した事例です。

⑧富士電機株式会社

エネルギー関連事業を中心に展開する大手電気機器メーカーの富士電機株式会社。

Webを基盤としたマーケティングを強化したいという要望から、ワークショップを開催し、営業部門とエンジニアとの認識齟齬をなくす取り組みや、カスタマージャーニーマップの作成を進めました。

その結果、商品購入時の顧客情報をわかりやすく体系化できるようになっています。

カスタマージャーニーマップを羅針盤にして、施策やコンテンツの質の向上をしたことで、サイトリニューアルのヒントを多く発見できたため効果のある取り組みとなりました。

⑨マネーフォワード株式会社

自動家計簿・資産管理サービスの提供で有名なマネーフォワード株式会社。

リードの獲得経路と商談や受注データの紐づけができておらず、商談につながるリードを取り逃がしているのが課題でした。MAやCRMなどのデータ基盤を整備してリード獲得経路・商談・受注・契約のデータをつないで一元管理できるように改善しました。

マーケティングメンバーが数字を可視化できる環境になり、商談化の期待値が高いリードからフォローアップできるようになったそうです。パートナー企業からの紹介件数は10倍に増えました。

各データの紐づけの重要性に気づいて取り組みを進めたことで成功につながりました。

⑩株式会社ブイキューブ

情報・通信業を行い、テレワークに関連したシステムを構築・提供する株式会社ブイキューブ。

扱う商品やサービスの種類が多いため、複数のコンバージョンポイントの分析に課題を抱えていました。

そこでサイトのリニューアルにあたって、計測タグやコンバージョン設定など、全体設計の見直しを実施。リード数10倍以上、受注化率も30%増と事業成長につながりました。

「テレワーク」を主軸にしたサイトリニューアルや、目的に合わせて過去コンテンツも大幅にリライトしたことなどが、明確なメッセージとして顧客に伝わった事例です。

成功事例を自社に活かすための3つのポイント

では、成功事例の知識を実際に役立つものとするためには、何をすべきでしょうか。ポイントを3つに絞って解説します。

①自社課題とターゲットの明確化

成功したWebマーケティング事例を自社に応用する最初のステップは、他社の事例をそのまま導入するのではなく、自社の課題とターゲットを明確にすることです。

自社がどのような課題を解決したいのか、どの市場や顧客層をターゲットにするのかを具体的に定義する必要があります。

リードの質を向上させたい、特定の業界における認知度を高めたいなど、具体的な目標を設定します。これにより、適切なマーケティング戦略を策定し、効果的な施策を選択するための基盤を作るのです。

②本質的な成功要因を分析する

他社の成功事例を分析する際には、その背景にある本質的な要因を理解することが不可欠です。

  • 企業の背景(市場環境、業界特性、リソース、強みなど)
  • 戦略を実施したタイミング(企業規模、成長度合い、時代背景など)
  • 戦略のどの点が「鍵」だったのか

これらを詳細に分析することで、そのまま他社のマネをして失敗するリスクを回避できるでしょう。

③自社に合ったKPIを設定する

他社の成功事例を参考にする際、自社に合ったKPI(重要業績評価指標)を設定することが重要です。

KPIには、コンバージョン率、サイトの訪問者数、リードの質など、具体的な効果測定ができる指標が含まれますが、マイルストーンにすべき指標は企業や課題によって異なるはずです。

例えば、信頼性が重視される業界にも関わらず、メディアのPV数や再生数に重きを置いたKPIを設定したことで、バズり目的のような情報発信が多くなってしまい逆に信頼を損ねてしまった…というケースも考えられます。

自社に合ったKPIで、施策の効果を正確に評価できるようにしましょう。

マーケティング支援会社も上手に活用しよう

社内にWebに強い人材がいない、マーケターが少なくコンテンツなどを作る余裕がない、といった課題を抱えるBtoB企業は少なくありません。

特にWeb関連はトレンドの変化も速く、ノウハウを一から自社で身につけるには負担が大きい領域と言えます。また、第三者を入れることで客観的に戦略分析できるメリットもあります。

自社のニーズに応じて、マーケティング支援会社など外部のリソースも上手く活用しましょう。

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BtoB Webマーケティングの具体的な施策6つ

BtoBにおけるWebマーケティングの施策として、何があるのでしょうか。ここでは、具体的に6つの施策をご紹介します。

①オウンドメディア

オウンドメディアは、自社のWebサイトやブログなど、企業がコントロールできるメディアのことです。

品質の高いコンテンツを定期的に提供すれば、ターゲット顧客の信頼を得られます。また、価値観や世界観を自由に表現できるため共感を集めやすく、ブランディングに向いています。

企業で管理や発信・保存ができるということ、またSNSのように特定の第三者プラットフォームに依存しないため、コンテンツが勝手に凍結・削除されないというのも特徴です。

一度作成したコンテンツは残り続けるため、継続的なリード獲得が期待できます。短期的なプロモーションや広告と比べると、長い目で見た場合に費用対効果が高いと言えます。

②ホワイトペーパー

ホワイトペーパーは、特定のトピックに関する専門的な情報やデータを提供する文書です。

潜在顧客に対して価値ある情報を提供すれば、専門性を示すことができるため、認知度の向上や信頼獲得に役立つ手法です。

また、ダウンロード時に顧客情報の入力を求めれば、リード獲得にもつながります。BtoBでは非常に有用とされる施策です。

③Webサイト設計

Webサイトは、企業のデジタルマーケティング戦略の中心ともいえます。

コーポレートサイト・ランディングページ・ECサイト含むカスタマージャーニーを念頭に置いた意図的なWebサイト設計をし、流入した訪問者に対して企業の価値提案を明確に伝え、簡単に情報を見つけられるようにしなくてはなりません。

  • 導線や文言を見直してコンバージョンの最適化を図る
  • SEO(検索エンジン最適化)対策を行い流入強化を狙う
  • ユーザー体験の向上

などを目指して設計することが、効果的なWebマーケティングには不可欠です。

アクセス解析の結果や、現場から拾い上げた課題に仮説を立てて戦略的なサイトリニューアルを行いましょう。

④ウェビナー

ウェビナー(Webセミナー)は、オンライン上でのセミナーやワークショップです。

地理的な制約なしに広範なオーディエンスにリーチし、リード獲得や顧客エンゲージメントの向上に貢献します。また、ウェビナーを通じて配信される有益な情報は、リードナーチャリングにも役立ちます。

⑤Web広告

Web広告は、オンライン上でのブランド露出やリード獲得のための強力なツールです。

リスティング広告やディスプレイ広告のほか、読者に有用な情報を提供しつつ自社商品の宣伝も行う記事広告など、テキストからバナーまでさまざまな形式があります。

ターゲット顧客に合わせた広告を展開することで、関心の高い潜在顧客に直接アピールし、成果を向上できます。

⑥SNS

顧客との接点として、現代のWebマーケティングにおいて欠かせない要素です。Facebook、X(Twitter)、LinkedInなどのプラットフォームを使用して、ブランドの認知度を高め、顧客とのコミュニケーションを強化します。

SNSを活用することで、コンテンツの拡散を促し、新しい顧客層へのリーチを拡大できるでしょう。

【まとめ】BtoBデジタルマーケティングの成功事例をもとに自社に合った戦略を

この記事では、BtoB Webマーケティングのメリットや具体的施策、成功事例をご紹介しました。成功事例を自社に活かすためには、マーケティング支援会社の活用も有効です。

成功事例を参考に、自社の課題に合った戦略を立て、解決していきましょう。リソース不足の場合は、必要に応じてマーケティング支援会社の外注を検討してみてください。 最新トレンドやツールに精通しているため、BtoB Webマーケティングの成果を最大化できる手助けとなるはずです。

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