• 事業を始めたいが、マーケティング分野はよくわからない。
  • 自社でもWebマーケティングを導入・推進したいが、ハードルを感じている。
  • 現状のマーケティングや営業活動に頭打ちを感じている・・・。

「Webマーケティング」や「デジタルマーケティング」という言葉は非常によく耳にするものの、実際のところは既存のオフライン戦略頼みのままになっているという企業は多いのではないでしょうか?

しかし、対面のみでは物理的に限界があるため、効率的に売上をあげるためにもオンライン戦略は積極的に導入していきたいところです。本記事では、Webマーケティングを前向きに検討されている方のために以下のような情報を提供しています。

  • BtoBこそWebマーケティングに取り組むべき理由
  • Webマーケティングの主な施策
  • 実際の成功事例
  • 成功させるポイントの考察
  • なぜWebマーケティングの導入が進まないのか?

Webを有効活用してさらなる成果につなげるためにお役立てください。

BtoBマーケのいろは.com / 編集部

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この記事の目次

BtoBのWebマーケティングとは

BtoB(Business to Business)のWebマーケティングは、企業向けの商品やサービスをオンライン上で展開、宣伝し、取引先やパートナー企業を獲得するための手法と戦略を指します。

消費者向けのマーケティング(BtoC)とは異なる特性やニーズに焦点を当てたもので、Webマーケティングやデジタルマーケティングの手法で具体的な成果を追求するものです。

BtoBにおけるWebマーケティングの重要性

2023年、BtoB市場ではインターネット上の活動がますます重要視されています。

インターネットの普及で情報収集が容易になったことから、多くの見込み客は、ある程度の比較検討を済ませてから問い合わせや商談に臨むようになりました。つまり、直接コンタクトをとってからアプローチするのでは遅れをとってしまう可能性があるのです。

Webマーケティングを通じて情報提供の機会を増やすことで、潜在顧客の掘り起こしや信頼関係の構築、購買意欲の促進が可能になります。

BtoBマーケティングとBtoCの違い

BtoBとBtoCの最大の違いは、ターゲットとなる顧客層とそのニーズです。BtoCは一般的な消費者を対象とし、BtoBは特定のビジネスモデルや業界に特化した顧客をターゲットとします。

  BtoC BtoB
ターゲット顧客 ・一般消費者 ・企業や組織
商品価格 ・比較的安価 ・比較的高価
・継続購入
・継続利用が前提
購買プロセス ・短い ・中長期にわたる
意思決定者・決裁者 ・消費者本人のみ ・複数人いることが多い

BtoBの決裁過程には複数人が関与することが一般的で、情報収集や課題解決を重視したアプローチが必要です。この中長期にわたるプロセスを通じて複雑なニーズに応えるには、Webが有効といえるでしょう。また、BtoBは社名やサービス名が世の中に広く知られていない傾向にあるため、ターゲット層に効率的に認知してもらうためにもWebマーケティングは効果的です。

Webマーケティングとデジタルマーケティングの違い

Webマーケティングは、Webサイトやリスティング広告、メールマガジンなどのオンライン上のツールを活用して実施されるマーケティング手法を指します。

一方、デジタルマーケティングは、これに加えてSNS、動画配信、スマートフォンアプリなど、デジタルな媒体全般を使用したマーケティング手法を総称します。つまり、デジタルマーケティングの中にWebマーケティングが内包されているイメージです。

どちらが良いというわけではありませんので、自社の強みや市場状況、ターゲット顧客層の動向を踏まえて、どのチャネルを活用すべきか選択しましょう。

BtoBの購買プロセスとWebマーケティング

BtoBのビジネス領域における購買プロセスは、BtoCとは異なり複雑です。複数人による意思決定、長い営業サイクル、そして多段階の商談が特徴です。

Webマーケティングは購買プロセスを効率化し、成功に導くための強力なツールとして認知されています。

購買に至るまでの意思決定プロセス

BtoBの意思決定プロセスは通常、以下のフェーズを経て進みます。Webマーケティングは、以下のフェーズすべてに有効に働きます。

  1. 情報収集: 課題やニーズに対する解決策を探るフェーズ。この時点では、ウェビナーやホワイトペーパーのダウンロード、セミナーへの参加、オウンドメディアでの情報発信など、各種媒体を通じた情報収集を行う。
  2. 検討: 把握した情報をもとに、具体的な商品やサービスの選別を行う段階。競合との比較や価値の評価が行われ、オフラインでの展示会やセミナー、インサイドセールスからのアプローチなどが活発になる。
  3. 決裁: 最終的な提供元の選定と購買を行う段階。複数人の意見を取り入れながらの意思決定が必要で、商談や対面のアプローチが重要となる。

Webマーケティングプロセス

前述の意思決定フェーズを踏まえて、Webマーケティングではどのようなプロセスで顧客の購買意欲を後押しするのかを解説します。

リードジェネレーション(Lead Generation:リード獲得)

リードジェネレーションは、見込み顧客(リード)の情報収集を目的とした初期のフェーズです。

Webページや広告オウンドメディアなどの手法を駆使してターゲット層との接点を強化し、ターゲット顧客層にリーチします。 ホワイトペーパーのダウンロードや、ウェビナー・セミナーへの参加者募集を通じて、興味・関心を持っている見込み客の情報を獲得します。

リードナーチャリング(Lead Nurturing:リード育成)

リード獲得後は、そのリードを顧客へと「育てる」作業が必要です。

ウェビナーやメルマガ、有益なコンテンツを提供すれば、見込み客のニーズに応え、深い関係性を築けます。

マーケティングオートメーション(MA)と呼ばれるツールを利用すれば、リードごとにパーソナライズされたコンテンツ配信なども簡単に行うことができます。継続的な情報提供やコンテンツの配信を通じてリードの関心を高め、購買につなげることを目指します。

リードクオリフィケーション(Lead Quarification:リード選別)

すべてのリードが購買に至るわけではありません。リードクオリフィケーションでは、営業活動で効果的なリードとそうでないリードを選別します。

これまでの活動を通じて顧客が示した関心度などからスコアリングし、購買の確度が高いリードを特定します。このスコアリングにも前述のマーケティングオートメーションツールは有効です。

定義されたペルソナやターゲットに合致するリードを絞り込むことで、効率的な営業活動を展開します。

営業活動・商談

選別されたリードに対しては、具体的な営業活動や商談が行われます。

ここでは、マーケターと営業の連携が重要となります。これまでのマーケティング活動を通じて得られたリードの情報を営業部門に提供することで、質の高い商談が可能となるでしょう。

また、商談時に得られたリードの生の声をフィードバックすることで、マーケティング戦略の改善にもつながるのです。

部門間の情報共有も、CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)やSFA(Sales Force Automation:セールス・フォース・オートメーション)というツールを活用すれば簡単に行うことができます。

購買・受注

購買・受注では、顧客との関係をより深化させるためのカスタマーサクセスの取り組みや、継続的なアフターフォローが重要です。成功事例をオウンドメディアなどで発信すれば、新たなリード獲得にもつながります。

BtoB企業がWebマーケティングに取り組むメリット

BtoB企業にとってWebマーケティングは、ビジネスの成長を促進する重要な手法です。多様なデジタル手法やツールを使用して、ターゲット顧客に効果的にアプローチできます。

ここでは、BtoB企業がWebマーケティングに取り組むメリットについて詳しく解説します。

新規顧客の開拓とターゲット層の拡大

製品を売るためには、まずターゲットにリーチして自社の存在を知ってもらわなければなりません。しかし、テレアポ・飛び込み営業や、展示会などのオフラインイベントばかりに頼っていては、どうしても接点が少なくなります。

Webマーケティングを活用すれば、24時間365日リード獲得のチャンスがあるのです。

営業に多くの人員を抱える大手企業ならともかく、リソースに限りがあるような企業こそWebは有効活用すべきと考えられます。

ユーザー行動をデータで把握・分析できる

デジタルの大きなメリットのひとつは、ユーザーの行動をリアルタイムで把握し、そのデータをもとに戦略や施策を最適化できる点です。

CRMやマーケティングオートメーションツールを活用することで、訪問者のWebサイト滞在時間、ダウンロード数、メルマガの開封率など、さまざまなアクションを詳細に追跡できます。データをもとに、マーケターはキャンペーンの成果を具体的に分析し、次なる施策の方向性を決定できるでしょう。

パーソナライズされたコンテンツの提供が可能

近年のBtoBマーケティングのトレンドとして、パーソナライズされたコンテンツの提供が注目されています。

マーケティングオートメーションやCRMを利用することで、顧客一人ひとりのニーズや興味に合わせたコンテンツを自動的に配信することができます。

例えば、ある顧客が以前ウェビナーに参加したというデータがあれば、次回の関連イベントやコンテンツを優先的に提案します。関心を持続させることで、最終的に成約につなげられるでしょう。

BtoB Webマーケティングの主な施策

ここでは、特に効果的とされるWebマーケティングの施策を深掘りしてみましょう。

WebサイトのSEO対策

検索エンジン最適化(SEO)はWebマーケティングの基本で、Webサイトの構造や内容を検索エンジンが読み取りやすいように整備して、狙ったキーワードで上位表示されるように最適化する手法です。

BtoB企業が自社の商品やサービスをインターネット上で訴求するためには、自社のWebページを検索エンジンで上位表示させなくてはなりません。狙ったキーワードで表示できれば、潜在的な顧客や見込み客の流入を増やすことにつながります。

具体的な方法としては、キーワード選定、メタ情報の最適化、高品質なコンテンツの提供、内部・外部リンクの最適化などの手法が挙げられます。また、ユーザーの検索意図を理解し、関心やニーズに合わせた内容の提供も重要です。

ただし、SEOの効果が出るまでに半年~1年ほどかかります。上位表示されたとしても常にメンテナンスをしながら維持していくことが大切です。

コンテンツ配信

顧客や見込み客の課題やニーズに応じて、具体的な課題解決に役立つ手法や成功事例、ホワイトペーパーやレポートなどのコンテンツを作成・配信することで、自社の専門知識やノウハウをアピールできます。

BtoBの場合、購買プロセスが長期に渡るため、継続的な情報提供やリードナーチャリングが求められます。メルマガやウェビナー、セミナーなどの施策も組み合わせれば、リーチを多く獲得でき、リードの育成・ファン化も促進できるでしょう。

コンテンツ形式もテキスト(記事)、動画、音声など多種多様です。

ホワイトペーパー・レポート

ホワイトペーパーやレポートは、顧客が直面している課題や疑問に対する解答を提供する形で、具体的な情報やデータ、研究結果などをまとめることが一般的です。高品質な情報を提供することで、顧客との関係を深化させることが期待できます。

ダウンロードや閲覧を通じて情報収集を行う際、企業はリードの属性や興味を把握することができ、これをもとにターゲティングやリターゲティングの施策を展開することができます。

オウンドメディア

BtoB Webマーケティングにおける「オウンドメディア」は、自社が管理・運営するデジタルプラットフォーム、例えばwebサイトやメルマガ、ブログなどを指します。このオウンドメディアは、継続的な情報発信やリードナーチャリング、つまり見込み客の育成を行うための主要な手法となっています。

オウンドメディアの特徴は、自社の情報発信やブランディング、リード獲得 などの活動を、インターネット上で継続的に展開することができる点にあります。メディア全体で自社の世界観を演出しやすいため、ブランドストーリーや価値観を伝えることに向いています。

CRMやマーケティングオートメーションツールとの連携を通じて、顧客の関心を反映したパーソナライズされた内容を配信することも可能です。さらに、成功事例や導入事例、ホワイトペーパーやレポートをダウンロード可能な形で提供することにより、見込み客の情報収集や購買フェーズへの移行を促すことができるでしょう。

オンライン広告

オンライン広告は、Google広告やリスティング広告、バナー広告など、さまざまな形式があります。

不特定多数にアプローチするオフライン広告とは異なり、ターゲットを絞って出稿できるため、ターゲティングやリターゲティングの手法を用いて、特定の層や興味・関心を持つユーザーを獲得するための施策として注力されます。

また、オンラインはデータがとれるため広告効果の分析が容易であり、成果に基づく広告費の最適化が可能です。競合との順位や広告の選別、具体的な広告の打ち出し方などを分析することで、より効果的な広告展開を目指すことができるでしょう。

ウェビナー

2024年現在、オフラインのセミナーや展示会といった対面の商談機会が減少する中、オンライン上でのウェビナーの開催が増えてきました。

ウェビナーは、居住地域に関わらず参加できる点、リアルタイムでの講演や質疑応答が行える点、参加者の属性や興味・関心度合いを把握することが容易である点など、多くの利点があります。

リード獲得の手法としても有効です。ターゲットとなる顧客や取引先に対して、有益な情報やノウハウ、製品・サービスの課題解決のアプローチを提供すれば、商談の機会を増やせるでしょう。

また、ウェビナーの参加者情報をCRMやマーケティングオートメーションツールに取り込むことで、後続のナーチャリングや営業活動にも活用できます。

メールマガジン

メールマガジン(メルマガ)は有益な情報をターゲットにダイレクトに届けます。消費者やビジネスパートナーは、自社のニーズや関心に合致する情報を求めており、メルマガはその需要を効率的に満たせるのです。

成功事例や新しい商品、サービスの情報、業界のトレンドなど、顧客の興味や関心を引きつけるコンテンツを発信することで、認知度を上げるとともにリードナーチャリングを進めることができるでしょう。

Webマーケティングの中でのメルマガの位置付けは、リードの育成やコンバージョンの促進、CRMの一環としても機能します。

配信して終わりにせずメルマガの開封率やクリックスルー率の分析を行えば、継続的な改善も可能です。

マーケティングオートメーション(MA)

マーケティングオートメーション(MA)ツールは、効率化や精度の向上を目指すものとして普及しています。

見込み客やリードの情報収集、リードナーチャリング、成果分析などの一連のプロセスを自動化し、マーケターのリソースを最適に活用するためのツールです。

マーケティングオートメーションの導入事例としては、自社のWebサイトやWebページの滞在時間、ダウンロード数などのユーザー行動を把握し、それにもとづいてターゲティングしたメールマガジンやコンテンツの配信を自動化することが挙げられます。

また、リードスコアリングを用いて見込み客の熱意や購買意欲を評価し、営業活動やマーケティング戦略の最適化を図ることも可能です。

オンラインとオフラインの相乗効果

BtoBマーケティングにおける成功の鍵は、オンラインとオフラインの施策を戦略的にうまく組み合わせることです。

インターネット上の広告やwebサイト、メルマガなどのオンライン手法と、展示会やセミナー、対面の商談などのオフライン手法を組み合わせることで、リードの獲得や顧客の関心を高める効果が期待できます。

例えば、以下のようにオンラインとオフラインを組み合わせることで相乗効果が生み出せます。

  • 展示会で名刺交換したらすぐにCRM・マーケティングオートメーションツールに登録し、リードが関心を持ちそうなコンテンツを配信する
  • オンラインで提供しているホワイトペーパーやウェビナーの情報を、オフラインのセミナーでも紹介する

また、オフラインで収集した顧客の情報をオンラインのマーケティングオートメーションツールにフィードバックすることで、ターゲティングの精度を上げられるでしょう。

BtoB Webマーケティングのトレンド

これまでご紹介した施策に加え、Webマーケティングには新たなトレンドがあります。

アカウントベースドマーケティング(ABM: Account Based Marketing)

ABMは、最初からターゲットとするアカウント(企業)を絞ることで、そのアカウントにピンポイントでマーケティング活動を行います。マーケティングリソースを無駄なく最大限に活用できます。

リードを多く獲得し、その中から購買意欲のある見込み客を選別するという従来の手法を脱却した考え方といえるでしょう。

顧客情報のCRMと連携させ、顧客のニーズや興味を正確に把握し、オウンドメディアやwebページでのコンテンツ提供、メールマガジンの配信、セミナーやウェビナーの開催など、多岐に渡るアプローチを展開します。

さらに、社内の営業活動やインサイドセールスとも連携し、一貫したメッセージでターゲットとなるアカウントに訴求を行います。

某大手企業では、ABMの導入により、商談の成約率が従来の35倍に跳ね上がったという成功事例も。明確なターゲティングとWebマーケティングの組み合わせにより、リードクオリフィケーションの精度が飛躍的に向上した結果といえるでしょう。

SNSの活用

SNSは、BtoCだけでなくBtoBのマーケティングにおいても重要性を増しています。近年、X(Twitter)やInstagramといったSNSへのBtoB企業の参画や、LinkedInのようなビジネスに特化したプラットフォームの成長が注目されています。

ターゲットの関心やニーズに応じてリアルタイムで情報発信ができ、新製品の発表やイベント情報、業界の最新ニュースなど、タイムリーな情報を効率的に配信できるのが利点です。

また、市場の動向や競合の動き、顧客の声など、さまざまな情報収集ができるため、マーケティング戦略をより具体的かつ迅速に組み立てられるのです。

SNSの広告機能を活用すれば、リターゲティングやターゲティング広告から、より質の高いリードの獲得が期待できるでしょう。自社のWebサイトを訪れたユーザーをターゲットとした広告配信や、特定の属性を持つユーザーへのターゲティングなど、多様な施策を打つことが可能です。

カスタマーサクセス(CS)

通常「CS」として知られるカスタマーサクセスは、顧客が製品やサービスの最大の利益を得られるように支援するアプローチを指します。単なるアフターサービスやサポート以上のもので、顧客の成功を保証するための継続的な関与とサポートを意味します。

BtoB市場では、顧客との長期的な関係を築くことが極めて重要です。CSは、顧客のニーズや課題を深く掘り下げることで、真の価値を提供し、長期的な顧客関係管理を強化する手法として認知されています。

高価な製品や複雑なサービスを提供するBtoB企業にとって、顧客が製品の利益を最大化することは、継続的なリソースの流入と受注の増加を意味します。

動画・音声コンテンツの配信

動画や音声コンテンツの配信は、ユーザーの関心を引きつける有効な手法として認知されています。BtoBマーケティングでは、製品やサービスの説明、成功事例の紹介、ウェビナーやセミナーの開催など、多岐にわたる内容を動画や音声で工夫して伝えられます。

動画は、情報収集のフェーズでの認知度を上げるのに役立ちます。YouTubeはGoogleに次ぐ世界第2位の検索エンジンとも言われ、認知拡大やリード獲得に有効な手段です。ホワイトペーパーやウェビナーの宣伝用の短い動画は、webサイトやオウンドメディア、SNSなどの媒体での配信に適しています。

一方、音声コンテンツは、忙しいビジネスパーソンが移動中や休憩時間に情報を消費するのに適しており、Podcastなどの形式での配信が普及しています。じっくりと耳を傾けて聴くため配信者への親近感がわきやすく、ブランドの信頼獲得に適しています。

BtoB Webマーケティングの成功事例2選

ここでは、BtoB Webマーケティングの成功事例をご紹介します。

キヤノンマーケティングジャパン株式会社

キヤノンマーケティングジャパン

日本国内でキヤノン製品の販売、サポートを行い、電気機器の商社であるキヤノンマーケティングジャパン株式会社。

営業担当が顧客を訪問する営業スタイルが主流でしたが、取り扱う商品数が増え、営業の効率化に必要性を感じていました。また、BtoCのWebサイトだけでなく、BtoBのWebサイトにも力を入れたいといった課題もありました。

PDCAを必須として、伴走型デジタルマーケティングに時間をかけて運用を進めた結果、問い合わせや資料請求が増え、PVは5~6倍になりました。あるメーカー製品においては、ECサイトの売上が全体の25%程度を達成できるようになりました。

ステップメールや全体俯瞰図の作成方法、アドバイスを参考に事業のどの部分を伸ばしていくべきかを考えたことや、ターゲット顧客に合わせた質の高いコンテンツの提供により、成果を収めたといえます。

参考:https://btobmarketing.aluha.net/case/customer/cmj/

株式会社村田製作所

村田製作所

老舗電気機器メーカーの株式会社村田製作所は、新しい市場の開拓や、売上の全体的な底上げを課題としていました。

次の3つの取り組みを行った成果として、リードナーチャリングを実現し、売上高1兆円も突破しています。

①顧客行動の可視化、データベース化

②有望な顧客を営業へつなげるプロセスの整備

③期待の育成を通した有望な顧客の絞り込み

デジタルな行動・属性スコアだけの判断ではなく、人の知見を踏まえて営業と連携したというのが成功のポイントです。

参考:https://business.adobe.com/jp/customer-success-stories/murata-case-study.html

【その他の成功事例はこちら】

>> BtoBWebマーケティング成功事例10選。自社戦略に活かすポイント

Webマーケティングを成功へ導くポイント

Webマーケティングは、ただやみくもに施策を取り入れても成功にはつながりません。以下3つのポイントを押さえ、成功確率を大きく上げましょう。

①ペルソナの設定

BtoBマーケティングでは顧客とのつながりを築くことが重要であるため、ペルソナの設定から始めましょう。

ペルソナとは、マーケティング戦略を組み立てる際の理想的な顧客像を具体的に定義したものです。顧客のニーズや課題、関心、購買行動、情報収集手段(よく見るWebサイトやアプリ)などを踏まえ、具体的な属性や背景を明確に設定します。

ターゲティング精度が高く明確であるほど、リード獲得やコンバージョンのプロセスの最適化を通じて、高い成果を上げることが期待できます。効果的なリードナーチャリングや情報収集ができれば、見込み客へのアプローチや施策の具体的な内容を考えられるようになるでしょう。

②カスタマージャーニーマップの作成

顧客が商品やサービスを知る段階から購入するまでの一連の流れとなるカスタマージャーニーをビジュアル化したのが、カスタマージャーニーマップです。

BtoBは購買プロセスが複雑なためBtoCほどの有用性は見込めませんが、顧客がどの段階で何を感じ、どのような行動をとるのかを俯瞰で把握するためには役立ちます。全体像を可視化することで、各フェーズの接点やコンテンツ、施策の選別、リソースの配分など、効率的なマーケティング戦略を立てるための土台となります。

③CRO(コンバージョン率最適化)の実践

Webマーケティングの成果は、CRO(コンバージョン率最適化)が不可欠です。顧客流入を増やすだけではなく、「購買」や「問い合わせ」などのアクションへとつなげる必要があります。

Webマーケティングにどこから優先的に取り組むべきかと問われれば、まずはコンバージョン率の改善を優先すべきだと考えます。バケツにいくら水を注いでも(リード獲得)、バケツの底(コンバージョン)に穴があいていたら意味がありません。

Webサイトやランディングページの分析からユーザーの滞在時間や行動を詳細に把握し、デザインやコンテンツの調整、テストを繰り返すことで、ユーザーのコンバージョンを促す要因を強化できるでしょう。例えば、以下のような観点でのチェックが有効です。

  • サイトを訪問した人が次にとるべきアクションが明確になっているか?
  • コンバージョン(お問い合わせフォームなど)への導線はわかりやすいか?
  • フォームの入力欄が多すぎてネガティブな印象を与えていないか?

来訪者がスムーズにアクションできるように、コンバージョンの促し方を見直してみましょう。

BtoBのWebマーケティング推進を阻む5つの組織課題

BtoB業界において、多くの企業が組織的な課題に直面し、 Webマーケティング推進にブレーキがかかっているのが現状です。本章では、組織課題とそれを乗り越えるためのアプローチについて解説します。

1.リソースの不足

Webマーケティングの成功には、資金、人員、ノウハウなど十分なリソースの確保が必要です。特にBtoB企業は、多岐にわたる商談や、膨大な情報収集が求められるため、リソースの確保が欠かせません。

中長期でみればWebマーケティングを導入した方がコストパフォーマンスは高くなるとわかっていても、従来の戦略からスイッチするコストや人材不足がネックとなっている企業は多いと考えられます。

2. 社内の認知度と理解の不足

デジタルマーケティングやWebマーケティングの普及が進んでいる一方で、社内のステークホルダーがこれらの手法や施策の重要性を十分に認識していない場合が多いです。

戦略の成功は、全社的な取り組みと理解が必要となるため、この認知のギャップは大きな課題となります。

3. ツールの選択と導入のハードル

ツールの選択と導入は、BtoBのWebマーケティングを効率的に進める上でのキーです。

マーケティングオートメーションやCRM、SFAといったツールの導入のハードルの高さや、それらを運用するための継続的なリソースが確保できないという課題が存在します。

4. 顧客の情報収集と活用の課題

BtoB市場では、ターゲットとなる顧客やアカウントの情報が複雑であるため、それを適切に収集し、戦略に活用することが難しいという課題があります。

特に、オウンドメディアやリスティング広告、ウェビナーなどを使用してのリードナーチャリングやリードジェネレーションが不十分な場合、有益なコンバージョンに結びつけることが難しくなるでしょう。

5. 施策の連携と一貫性の不足

組織全体でのWebマーケティングの理解を深めること、適切なリソースを確保し、最適なツールや手法を導入して実行する必要があります。

施策の連携と一貫性を保つための戦略を立て、それを継続的に見直し最適化していかなければなりません。

とりあえずWebページやメルマガ、SNS活動など、多岐にわたる施策を展開してみたものの、各施策が戦略と連携していない、または一貫性を持たないなどの理由から、顧客に対する訴求が曖昧になってしまっている企業は多いはずです。

リソースが限られていてもWebマーケティングを推進するためには

Webマーケティングは、綿密な戦略立案と、地道な継続・改善が重要な領域です。しかし、必ずしもそれらを遂行するだけの人的・時間的リソースをインハウスで持てる企業ばかりではありません。

  • Webマーケティングの知識を持つ人材が社内にいない
  • 既存の戦略を活かしつつオンライン戦略も展開する方法がわからない
  • Webサイトは持っているが、成果に繋げられていない

上記のような場合は、外注パートナーの活用も検討しましょう。

Submarineは、Web・デジタルマーケティングを支援する会社です。企業ポッドキャストをはじめとしたコンテンツ制作・SEO対策に強みがあります。

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まとめ:Btob Webマーケティングのプロセスを踏まえて、自社に合った手法で取り組もう

Webマーケティングの世界は、常に進化し続けています。BtoBのWebマーケティングでは、市場や顧客の細かいニーズに応じた戦略と施策が求められ、競争は激しさを増しています。

この記事で紹介したように、各プロセスの手法を理解してうまく運用できれば、長期的な成功を築けるでしょう。

BtoB Webマーケティングは、新規顧客の獲得や既存顧客との関係を深められるだけではありません。データを活用して施策の効果を最大化することや、ビジネスの成長も実現できます。さらに、組織の課題を乗り越えることで、さらなる成果を上げ、競争力を高められます。

今後もBtoBのWebマーケティングの動向を注視し、自社に合った最適な戦略と施策の展開を進めましょう。

この記事を書いた人

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