BtoBのコンテンツマーケティング戦略をどう立てればいいかわからない。

自社に合った施策を選びたい。

流行には乗るべき? でも社内にノウハウが無い……。

そのようなお悩みをお持ちではありませんか。

本記事では、BtoBにおけるコンテンツマーケティングの事例紹介を通じて、貴社の課題に合わせた戦略立案のヒントをご提案します。

  • なぜBtoBでコンテンツが有効なのか
  • 成功事例の目的、特徴解説
  • コンテンツマーケティング戦略の立て方
  • ありがちな失敗を避けるためのポイント

作成したコンテンツをしっかりと成果に結びつけるために、この記事をお役立てください。

 

BtoBマーケのいろは.com / 編集部

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BtoBにおけるコンテンツマーケティング

BtoB企業のマーケティング戦略において、コンテンツで情報発信することはとても重要です。

BtoBとBtoCの購買プロセスの違い

コンテンツマーケティングの重要性を議論する前に、まずはBtoBとBtoCの購買プロセスの違いを整理しておきましょう。

btobマーケティングとbtocマーケティングの違い

BtoBは意思決定に関わるメンバーが多く購買プロセスは長期にわたって段階的に進むため、段階によって求める情報が異なるのも特徴です。そんなときに有益なコンテンツがあれば、顧客が購買を検討している間、定期的に情報を提供し続けられるでしょう。

たとえば、オウンドメディアやホワイトペーパー、メルマガなどのコンテンツは、顕在・潜在顧客への認知度向上や情報収集を促せます。BtoBでは専門性の高い情報や実践的な事例が求められることが多く、ウェビナーやセミナーのような直接的な接点を通じて信頼を築くことが効果的です。

そこへ、WebマーケティングやSEO(検索エンジン最適化)、広告などの手法を組み合わせれば、コンテンツへの集客もより効率的に行うことができます。

BtoBにおいて、コンテンツマーケティングは重要な施策と言えます。

BtoB企業がコンテンツマーケティングに取り組む4つのメリット

ここからは、BtoB企業がコンテンツマーケティングの作り方を知り、実施していく4つのメリットについて詳しく解説していきます。

1. ブランディングに役立つ

コンテンツマーケティングに注力することは、企業のブランド価値の構築に不可欠です。

自社商品の宣伝だけにとどまらず、自社の専門性や思考を顧客に伝えることで企業としての権威性を周知し、イメージづくりが期待できます。見られたいイメージを自ら表現して発信できるのも魅力です。

オウンドメディアやホワイトペーパー、専門的なブログ記事などを通じて、業界内をはじめ幅広い層への認知度の向上やファン作りが期待できるでしょう。

2. リードジェネレーション・リードナーチャリングに活用できる

コンテンツマーケティングは、見込み客の獲得(リードジェネレーション・Lead Generation)育成(リードナーチャリング・Lead Nurturing)に役立ちます。

たとえば、ブログ記事や動画などを接点としてターゲット層にリーチし、リードを獲得するのはイメージしやすいかと思います。

さらに、コンテンツはリード育成にも有用です。競合との比較検討フェーズにおいては、製品の強みだけでなく、リードとの関係性も影響します。ウェビナーやセミナーの開催、eBookやメールマガジンの配信などでリードの関係構築・購買意欲の促進を行うことで、商談の成功確率を高めるのに役立ちます。

3. 顧客のエンゲージメント向上が期待できる

顧客のエンゲージメントは、関係構築に重要です。オウンドメディアなどを通じて顧客が実際に役立つと感じる情報を提供すると、顧客の興味や関心を引きつけて長期的な関係を築けます。

例えば、社内の専門家によるインタビューや事例研究で専門性や自社独自の考えを発信していくと、顧客の信頼獲得やエンゲージメント向上につながるでしょう。コンテンツを通じて中長期にわたって高めたエンゲージメントは、オンライン(ECサイト)・オフラインでの新規受注の促進はもちろん、既存顧客との継続的な関係構築にも役立ちます。

4. 中長期で見た場合の費用対効果が高い

コンテンツマーケティングは、長期的な視点で見ると、費用対効果が高いマーケティング手法です。

広告費をかけ続けなければならないリスティング広告やキャンペーンと異なり、一度作成したコンテンツは繰り返し使用できるため、長期的にコンスタントなリードを生成し続けることが可能です。SEO対策によって検索エンジンからの流入増が狙えたり、SNSで拡散されやすかったりすることもメリットのひとつ。結果的に中長期的な視点での売上増加につながるでしょう。

また、コンテンツマーケ施策のリード獲得単価(リードを1人獲得するためにかかったコスト)は、中長期で見た場合どんどん下がっていくため、長期的な視点で見ると費用対効果が高いです。

コンテンツマーケティングの具体的な施策

BtoB企業がコンテンツマーケティングで取り組むべき施策は多岐にわたります。

施策によって強みや役割は異なります。認知獲得やエンゲージメント向上、定期的なコミュニケーションなど、目的によって施策を使い分けたり組み合わせたりすると効果的です。

ここでは、効果的な手法をいくつか紹介します。

オウンドメディア

自社のオウンドメディアは、ブランドの価値と専門知識を伝える最良の手段です。ブログ、ニュース記事、専門的なガイドなどを通じて、ターゲット顧客に有益な情報を提供します。

短期間に消費されるコンテンツではなく、メディア全体を使って自社の理念や世界観を表現できるのも大きな魅力のひとつです。

SEO対策を施し、検索エンジンからの流入を促すことでリード獲得につながります。また、顧客の意思決定プロセスをサポートすることで、長期的な顧客関係の構築にも役立ちます。

ホワイトペーパー

ホワイトペーパーは、企業の専門性を示すのに効果的なコンテンツです。業界の課題、最新のトレンド、詳細な事例研究などを提供することで、ターゲット顧客の知識を深め、信頼関係を築きます。

ホワイトペーパーのダウンロード時に連絡先情報を収集すれば、高品質なリード、つまり商談に結びつく可能性が高い見込み顧客の情報を獲得できるでしょう。

動画・音声

動画やポッドキャストは、視覚や聴覚に訴求するため、テキストでは伝えきれない情報を提供できます。複雑な製品やサービスを分かりやすく説明したり、企業の文化や価値を伝えるのに役立ちます。

動画コンテンツはBtoB・BtoC問わず人気ですが、ポッドキャストのような音声コンテンツは通勤中に「ながら聴き」できるため、ビジネスパーソンに人気です。ユーザーの視聴習慣に合わせたコンテンツを提供することで、より深い顧客との接点を確立できます。

メールマガジン

メールマガジン(メルマガ)は、既存の顧客や潜在顧客と定期的にコミュニケーションを取るための有効な手段です。新製品の案内、業界ニュース、専門的なアドバイスなど、ターゲットの視点に立つことで有益な情報を提供。顧客との関係を継続的に育んでいきます。

また、マーケティングの各種業務を自動化できるMA(マーケティングオートメーション)ツールを利用すれば、メルマガはさらに有用なものに。パーソナライズした適切なタイミングでの自動配信や、個々の開封率やクリック率の分析を通じてコンテンツの効果測定も可能になります。

書籍・ebook

書籍やebookは、深い専門知識や独自の視点を顧客に提供するためのコンテンツで、企業の信頼性と権威を高めるのに役立ちます。オンラインでの配信やプロモーションを通じて、広範囲にわたるターゲット層にリーチできるでしょう。

BtoBコンテンツマーケティングの成功事例8選

ここからは、BtoBコンテンツマーケティングの成功事例8選を紹介します。

自社の商品やサービスによって参考になる事例は異なるため、自社に近い事例を参考にしてみてください。

サイボウズ株式会社

サイボウズ式(サイボウズ株式会社)

引用元:https://cybozushiki.cybozu.co.jp/

サイボウズ株式会社は、主に中小企業向けのグループウェア(ソフトウェア)を提供しています。「サイボウズ式」というオウンドメディアを運営し、企業の業務効率化の役に立つノウハウを落とし込むことに成功。2019年時点で月間平均20万PVを獲得しています。

サイボウズの成功の秘訣は、KPIやKGIの数値目標を設定せずに読者ニーズにそった独自の記事を作り続ける企画力にあります。二次情報を集めただけの記事や製品PRのための記事は、読者ニーズにそぐわないため作りません。また、他メディアでよくある企画は行わず、唯一無二のコンテンツを創出し続けています。

項目 説明
メディア名 「サイボウズ式」
運営会社 サイボウズ株式会社
メディア運営の目的 企業の認知度アップ
特徴 ・働き方や組織、仕事などビジネスパーソンが共感しやすいテーマのコンテンツを発信。
・社内の情報も。
・イラスト、会話形式などわかりやすい見せ方で読みやすい。

株式会社キーエンス

バーコード講座(株式会社キーエンス)

引用元:https://www.keyence.co.jp/ss/products/autoid/codereader/

株式会社キーエンスは、バーコードリーダーや画像処理機器などの精密機器の開発と製造販売を行う企業です。運営中のオウンドメディア「バーコード講座」では企業向けに、バーコードの専門的な知識やノウハウを発信。業界で使用されているバーコード機器などのしくみや活用方法について解説しています。

キーエンスはバーコードに限らず、製品カテゴリごとにメディアを作成し、ユーザーが知りたいであろう情報を一箇所に集約しています。それぞれ検索市場で上位を獲得しているため、「バーコード」というニッチな情報を検索しているターゲットユーザーをしっかりと獲得できるのです。

また、業界・用途より商品検索をかけることで、具体的な導入事例を参照することも可能です。それにより、読者が活用しやすい有益なコンテンツを展開しています。

項目 説明
運営会社 株式会社キーエンス
メディア名 「バーコード講座」
メディア運営の目的 ・ブランディング
・問い合わせ
・資料請求
特徴 ・工業事業の管理者や設計者向けに、バーコードの知識やノウハウを解説するコンテンツを発信。
・メディア内には網羅性の高いバーコード資料(ebook)ダウンロードの導線設計も。
・ebookのダウンロードには会員登録が必要。

freee株式会社

経営ハッカー(freee株式会社)

引用元:https://keiei.freee.co.jp/

freee株式会社は、クラウド型の会計システムを提供する企業です。「経営ハッカー」というオウンドメディアを運営し、経理や財務、人事労務など管理部門の担当者に役立つノウハウのほか、会社設立や上場準備といった経営者に特化したコンテンツを発信しています。

事業規模に関係なく経営者のためになる情報を提供することで顧客層から継続的な流入があり、集客力を高めています。その結果、2017年時点で月間400万PVを獲得しました。

会計システム「freee」のターゲット顧客層である中小企業経営者や個人事業主に、信頼性・権威性のあるコンテンツとして読まれているようです。また、そのメディア特性から、情報ソースとして被リンクを獲得しやすいという側面もあり、信頼性の向上や検索順位の上位獲得につながっていると考えられます。

項目 説明
運営会社 freee株式会社
メディア名 「経営ハッカー」
メディア運営の目的 ・会計ソフトの認知度アップ

・アカウント作成、無料お試しへの誘導

特徴 ・企業の経理担当者や個人事業主向けに会計や経営、経理・財務関連のコンテンツを発信。

・専門的な記事は各分野の専門家が監修しており信頼性も担保。

・メディア内にはホワイトペーパーのダウンロードや導入事例、SNSの導線設計も。

・ホワイトペーパーのダウンロードには会員登録が必要。

株式会社マネーフォワード

Money Forward Bizpedia(株式会社マネーフォワード)

引用元:https://biz.moneyforward.com/blog/

株式会社マネーフォワードは、金融系のウェブサービスを提供する企業です。企業の経営者や役職者、管理部門の担当者向けに「Money Forward Bizpedia」というオウンドメディアを運営しており、月間100万PVを獲得。そのうち90%が検索流入となっていることから、SEO対策の成功事例としても必見です。

その成功の秘訣は、会計や労務の専門家を監修におき、専門的なコンテンツを展開していることにあります。とくに年末調整や確定申告の時期になると、業務量が増加し限られた担当者のリソースでは対応しきれないことが少なくありません。

そのような場合に、バックオフィス業務の効率化をさまざまな観点から提案します。専門家監修のコンテンツにより、検索エンジンに信頼性を評価されていることが伺えます。 また、メディア作成担当者曰く、小手先のSEOテクニックだけに走らず、ユーザーへの「まごころ」を大切に記事を作成しているとのこと。入念な取材や、読みやすさへのこだわりなどにもとづく独自性が評価されている側面もあると考えられます。

項目 説明
運営会社 株式会社マネーフォワード
メディア名 「Money Forward Bizpedia」
メディア運営の目的 ツールの無料トライアル、無料ダウンロードへの誘導
特徴 ・中小企業の経営者やバックオフィス担当者、個人事業主向けにバックオフィス効率化に役立つコンテンツを発信。

・メディア内にはホワイトペーパーのダウンロードやLPの導線設計も。

・ホワイトペーパーのダウンロードにはメールアドレスの登録が必要。

HubSpot Japan株式会社

Hubspot Japan株式会社コーポレートサイト

引用元:https://www.hubspot.jp/

HubSpot Japan株式会社は、社内で扱うデータとチーム、顧客の3つの要素をつなぎ、クラウド上でシームレスに連携させるプラットフォームを展開しています。中小企業のコンテンツマーケティング支援や、SaaSツールの提供を行い、コーポレートサイトに連携したブログと、Youtubeチャンネルにてコンテンツを発信しています。

Hubspotの提供するサービスが、各種マーケティング活動に役立つ機能を備えている分、コンテンツマーケティングにおいても、ワークフロー管理やCRM(顧客管理)、カスタマーサクセス、営業支援など幅広いテーマで発信しています。

コンテンツはわかりやすさを重視し、図式や簡潔な説明が入ったものが多く、多忙な企業担当者でも読みやすく構成されています。 メディア担当者曰く、あくまでも「リード獲得」というアウトバウンド思想ではなく、「顧客への価値提供」に重きを置いているとのこと。

記事のCTAも、問い合わせや製品カタログなど購入に直結するものではなく、記事内容に関連するお役立ちコンテンツを設置しているようです。顧客の課題解決を重視した質の高いコンテンツを提供し続けたことで、結果として検索経由のトラフィック数・リード創出数も増加したという事例です。

項目 説明
運営会社 HubSpot Japan株式会社
特徴 ・ブログでマーケティングや営業、カスタマーサービス、Webサイトのノウハウを発信。

・導入事例の公開で信頼を獲得。

・サイト内にはeBookダウンロードやSNSの導線設計も。

・eBookのダウンロードにはメールアドレスなどの登録が必要。

株式会社LIG

LIGブログ(株式会社LIG)

引用元:https://liginc.co.jp/blog

株式会社LIGは、Web開発やデザイン制作を行う企業です。デザインとマーケティングに関する知見とノウハウを「LIGブログ」というオウンドメディアで発信し、2018年時点で月間約500万PVを獲得しました。

同社のブログの成功の秘訣は、デザイナーやマーケターが記事の中で専門家の知見やノウハウを惜しみなく公表し、図式や画像などを駆使していることにあります。書き方がわかりやすく離脱されない記事が揃っているため、読者は有益情報を簡単に獲得できます。

SEO対策は施していないものの、基本的に顕在ニーズに応える記事を作成しているとのこと。ライター任せでなく、社員が顔を出し、自らの言葉で執筆することで、独自性や面白さの形成につながったようです。

項目 説明
運営会社 株式会社LIG
メディア名 「LIGブログ」
メディア運営の目的 ・ブランディング

・企業の認知度アップ

・リード獲得

特徴 ・Web制作のノウハウを解説するコンテンツや面白コンテンツを発信。

・LIG社員が執筆することで企業の雰囲気が伝わりやすい。

株式会社ベーシック

ferret(株式会社ベーシック)

引用元:https://ferret-plus.com/

株式会社ベーシックは、マーケティング支援を行う企業です。「ferret」というオウンドメディアを運営しており、月間500万PVを超えた実績があり、2023年時点でメディアの会員数は50万人を突破しました。

同社のオウンドメディアの特徴は、企業の営業担当者やマーケティング担当者向けに専門的なコンテンツを提供していることです。集客に関してはSEOに限らず広告運用や、インサイドマーケティングなど幅広い戦略とそれらに伴う施策を展開しています。

特徴的なのは、「ferret」の位置づけをマーケティングツール「ferret One」へ誘導するためのコンテンツとするのではなく、顧客へ有用な情報提供を行うためのサービスでもあるとしている点です。メディア事業単体でも成り立つように運営しつつ、全体の戦略は統合できるよう、マーケティング担当は共通にしているとのこと。オウンドメディアで収益化を目指す場合に参考になる事例です。

項目 説明
運営会社 株式会社ベーシック
メディア名 「ferret」
メディア運営の目的 ・オウンドメディアの収益化

・新規顧客獲得

特徴 ・マーケター向けにマーケティングの知識やノウハウを解説するコンテンツを発信。

・社内ライターのほか、外部ライターにも執筆を発注し効率化。

・資料ダウンロードの導線設計も。

・資料ダウンロードには会員登録が必要。

McKinsey & Company社(マッキンゼー社)

McKinsey & Company

引用元:https://www.mckinsey.com/featured-insights/mckinsey-podcast

McKinsey & Company社は、アメリカに本社があるグローバルなコンサルティング会社です。コンテンツマーケティング事例としては、「The McKinsey Podcast」をはじめ、テーマに特化した複数のポッドキャスト番組の配信があります。

戦略コンサルティングが専門の企業のため、主に企業の役員や経営者、管理者に向けた良質なコンテンツが充実しています。経営の専門家が業界トレンドや、経済などについて深堀りしています。

「扱う領域が幅広いため番組のテーマ選びが難しい」という課題を、「領域ごとに特化した番組を作成する」という形で解決しているのが何よりと特徴です。

また、番組の内容はテキスト化されているため、自然検索からの流入や、音よりも文字の情報収集を好む層へのリーチが期待できます。 さらに、テーマに関連するニュースレター(メルマガ)への登録を促すCTAも設置されています。

コンテンツを軸に複数のチャネルから集客し、リード獲得へとつなげる流れが戦略的に設計されている事例です。

項目 説明
運営会社 McKinsey & Company社(マッキンゼー社)
特徴 ・ビジネスや経営のエキスパート達がさまざまな市場の最新トレンドを発信。

・音声エピソードはテキスト化してブログ記事としても転用。

・記事ページには、関連するテーマのメルマガ登録ボタンを設置。

・リードとの接点を複数用意し、流入してきた人をしっかりと掴む流れが構築されている。

コンテンツマーケティング戦略立案の進め方

戦略的なアプローチはマーケティングの成功に必要不可欠です。そこで、コンテンツマーケティングの戦略立案の進め方を5つの手順に分けてご紹介します。

課題の把握と目的の明確化

成功するコンテンツマーケティング戦略を進める第一歩は、何のためにコンテンツマーケティングを行うのかという目的の明確化です。たとえば以下のようなものが挙げられます。

  • 自社ブランドの認知拡大
  • インバウンドマーケティングの強化
  • 顧客エンゲージメントの向上
  • リードクオリフィケーション・ナーチャリング  など

目的を曖昧にしてしまうと、その後の戦略判断を誤りかねません。まずは自社で抱える課題を明確にします。そして、目指すゴールから逆算しどのようなコンテンツを活用するのかをはっきりさせておきましょう。

ターゲットの特定とペルソナ像の構築

次にコンテンツのターゲットとなる顧客層を特定し、その顧客に合わせたペルソナを構築します。

顧客のニーズ、関心事はもちろん、行動習慣、よく利用するアプリやツール・SNSなどまで深く想定したペルソナ像を作成します。

たとえば、「Z世代がターゲット」といっても、TikTokをよく利用する層とポッドキャストをよく利用する層とでは、訴求方法やコンテンツの内容やトーンも異なるはずです。

的確なペルソナ設定によって、よりターゲットに合ったコンセプトのコンテンツを制作することができるでしょう。

コンバージョンを設定する

コンテンツマーケティングの目標は、SEOなら順位改善(上位表示)がありますが、最終的には順位を上げることよりもコンバージョン(目的達成、成約)に結びつけることです。

商品やサービスの購入、資料請求、メールマガジンへの登録など、具体的なコンバージョンの目標を設定しましょう。この目標がコンテンツ制作の指針となります。

KPIを設定する

目標達成度合いを可視化するために、KPI(重要業績評価指標)を設定します。たとえば、以下のようなものが挙げられます。

  • PV(ページビュー)数
  • サイトの滞在時間や離脱率
  • コンバージョン率(例:記事を通じてどれだけ資料請求があったか)
  • リード獲得数
  • 商談件数 など

KPIは数値で表せるものが望ましいですが、コンテンツの再生回数や、SNSの「いいね・シェア数」などを具体的な数字を設定する際は注意が必要です。目先の数字を追求するあまり方法を誤ると、本来の課題や目的を見失ったり、炎上したりするリスクがあるからです。あくまでも最終目標達成のための中間指標であることを意識しましょう。

コンテンツの種類・流入経路・CTAを設計する

次に、どの種類のコンテンツを制作するか、コンテンツへの導線をどう設計するか(流入経路)、カスタマージャーニーマップを検討します。そしてコンテンツ内でどのようなアクションを促すか(CTA:Call to Action)を設計します。

たとえば、ターゲットが情報収集にGoogle検索をよく利用している場合、以下のような形が考えられます。

  • コンテンツの種類:ターゲット・ペルソナが関心を持ちそうなトピックのブログ記事
  • 流入経路:記事にSEO対策を施して上位表示させ、自然検索からの流入を狙う等の間口
  • CTA:記事の内容をさらに深掘りしたホワイトペーパーへのリンクを設置し、ダウンロードを促す

SEO対策で質の高いリードの流入を待つ戦略もあれば、SNSでの拡散を通じて幅広いオーディエンス(潜在層)に届ける戦略もあります。自社の強みや、ターゲット層がどこに存在するかをよく見極めて設計しましょう。

コンテンツを制作・配信する

戦略をもとに、実際にコンテンツを制作し、ターゲットに合わせたチャネルを通じて配信します。主にブログ記事や動画チャネルなどがあります。

ありがちな失敗として、規模の大きいWebメディアを企画・構築したものの、実際に制作・配信を継続するだけのリソースを持てないケースです。途中で頓挫してしまうということもあります。

計画通りコンテンツを継続配信するための制作スケジュールや、人的リソースを確保しましょう。全てを自分たちで賄うのが難しい場合は、部分的にでも制作会社などに外注することも検討することをおすすめします。

効果測定し改善策を立案する

最後に、制作したコンテンツの効果を測定し、必要に応じて改善策を立案します。アクセス数、滞在時間、コンバージョン数、ソーシャルメディアでの共有回数(拡散)など、さまざまな指標を分析し、コンテンツマーケティングの効果を測定しましょう。

また、定性的な検証も重要です。コンテンツの内容はニーズに合っていたか、顧客の課題解決につながっていたかを振り返ります。

そして、定量・定性の両面での検証結果を次のコンテンツ制作に活かし、継続的に戦略を最適化していきます。

BtoBコンテンツマーケティングで失敗しないための3つの注意点

BtoBコンテンツマーケティングを成功させるためには、以下3つの注意点を念頭に置く必要があります。BtoBの特徴を理解し、戦略的に質の高いコンテンツを提供し続けることが成功の鍵です。

中長期での計画を立てる

BtoBコンテンツマーケティングは、短期間で成果が出るものではありません。その道のりは最低でも3カ月から1年は必要です。しかし、運用が軌道に乗れば流入が倍増することもあり、資産化していきます。そこでコンテンツの更新頻度を保てるよう、成果が出るまで持続可能な計画を立てることが重要です。

そのため、コンテンツを継続制作できる仕組みやスケジュールを考えておきましょう。先述したように、顧客のカスタマージャーニーを理解して、継続的かつ積極的に関係を築いていくための戦略を立てます。

コンテンツ制作そのものを目的にしない

良質なコンテンツを制作することは手段であり、ゴールではありません。

次のような考え方と視点を持ってコンテンツマーケティングに取り組むことが重要です。

  • コンバージョン(目的)に繋がるコンテンツを制作できているか
  • コンバージョンに誘導することができているか

コンバージョンの種類は、ブランディングの強化、リードジェネレーション、顧客エンゲージメントの向上など多岐にわたります。それぞれのコンテンツがどの目的を果たすのかを明確にして取り組みましょう。

PV数・再生数の「バズり」を求めない

PV数や再生数などが示す「バズり」は、BtoBコンテンツマーケティングにおいて必ずしも重要な指標ではありません。

もっと重要なのは、「ターゲットとなるビジネスパーソンに届けられているか、影響を与えているか」です。コンバージョン率やリードの品質など、よりビジネス目標に直結する指標に注目しましょう。

たとえ再生数が500や1,000でも、それだけの数のターゲット顧客に届いていると考えれば非常に意義があります。

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>> 【BtoB】コンテンツマーケ成功の秘訣。顧客の「知りたい」を掴む表現の探求

限られたリソースでもコンテンツマーケを成功させるためには

コンテンツマーケティングは、綿密な戦略立案と、地道な継続・改善が重要な領域です。アナリティクスを見ながら検索ボリュームとその意図を分析し、ブログの場合はリライトを検討・実施しなければなりません。サイトリニューアルも同様です。しかし、必ずしもそれらを遂行する体制を社内(インハウス)で持てる企業ばかりではありません。人的・時間的リソースには限りがあるからです。

  • コンテンツマーケティングの知識を持つ人材が社内にいない
  • コンテンツの企画はあるが、制作する時間・人がいない
  • すでにコンテンツはあるが、成果に繋げられていない

上記のような場合は、外注パートナーを活用することも検討しましょう。

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まとめ

本記事では、BtoBコンテンツマーケティングの成功事例などを解説しました。BtoBにおいてコンテンツマーケティングは、効果的に実施することでコンテンツを資産にできる有効な手段です。これは、予算のかかる新聞広告などのマス広告とは大きな違いです。

ただし、コンテンツによって強みや役割は異なります。ターゲット顧客のペルソナを理解し、戦略的にコンテンツを選定・作成すれば、コンテンツからコンバージョン(成約)につなげられるでしょう。社内リソースが不足している場合は、外注もご検討ください。

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